ボストン近郊の港町で漁業を営む高校生ルビーとその家族。ただそのなかで彼女は唯一の健聴者、両親と兄は聴覚に障害を抱えながらも前向きで明るく、あけすけにハジける日々を過ごしている。合唱クラブで才能を見いだされたルビー、顧問教師はバークレーへの進学を薦めるも家族は反対…。2014年仏映画「エール!」のリメイク。
歌い手として才能あふれた主人公、ただし家族はその歌声がまったく聞こえない…。この大前提が物語への興味をしっかりと支えている。おおかた予想がつく話の展開や節目どころの演出に目新しさはないものの、ルビー(エミリア・ジョーンズ)の快活なキャラと歌唱力がすべてを圧倒、その王道ぶりが観る側にはかえって心地よくなる。
圧巻はクライマックスに用意された「青春の光と影(Both Sides Now)」。最初のうちはルビーの伸びやかな歌唱に圧倒されるが、やがて歌詞の内容と映像がシンクロ、感涙の気持ちを抑え難くなる。合唱クラブが舞台、他にもいくつか楽曲が流れるが、けっこう意外な選曲には作り手のマニアックなセンス、音楽好きの気持ちをくすぐる。
両親そして兄(手話がダイナミック)の役には、実際の難聴者を起用…と思っていたら母親役は「愛は静けさの中に」マーリー・マトリンとひさびさの再会!原題「CODA」はダブルミーニングだと後から知る。いかにも学校団体鑑賞向け作品ながら、あまりにもあけすけなエロセリフとエロ手話が乱発するのでそれはムリかなと。
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