英バンド「ザ・スミス」の熱狂的ファン、そのやるせない日々を描いた青春音楽映画。全編80‘sを代表する彼らの名曲に彩られ、ライブやインタビュー模様もわずかながら流れる。主人公ディーンに「6才のボクが、大人になるまで」のボクが大人になったエラー・コルトレーン。1987年ザ・スミス解散の衝撃から物語は始まる。
舞台は米コロラド州デンバー。実際にあった事件を基にしたというから抗いようがないのだが、当時のアメリカの片田舎で英ロンドンの先鋭的なサウンドがここまで受け入れられたいうことにはちょっと抵抗が。ザ・スミス狂いがディーンの孤独な楽しみなら話は別だけど、田舎町の若者たち何人かがそろって支持しているみたいだし。
いっぽう、ディーンが最初は反目しながらやがて心を交わす地元FM局おっさんDJのヘビメタ好きはよく理解できる。マニアックな小ネタを散りばめながらのふたりのやりとりがこの作品でもっとも魅入られた部分、とにかく全編に当時の音楽状況を反映した固有名詞が連発、ただあまりにも頻度がすぎて、わざとらしさを感じたりもする。
ザ・スミスは代表曲ぐらいしか知らないこちらにはちょうどいい彼らの音楽のガイダンスとなったけど、熱心なファンにとってこの片田舎のゴタゴタ劇はどう映るのだろう。青春映画としての部分だけをとらえると既視感のある展開ばかりが続き、結局のところ音楽好き以外にはありきたりな不良群像劇といったところではないでしょうか。
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