初めてのナマ松坂は2000年春、西武=阪神のオープン戦。グラウンドの真上だけ屋根がなかった時期の西武ドームでは2年目の松坂19歳と阪神打線の対決。交流戦はまだなく、暗黒時代が続いていた阪神、西武との日本シリーズなんて想像の彼方。ここで観ておかないともう観るとこないよ、とばかり何をおいても狭山丘陵まで駆けつけた。
細かい試合内容までは忘れたけど、先発した松坂はほぼ完投に近いイニングを投げたはず。なぜ憶えているかというと、終盤にきてさすがに球速が落ちてきたように思えた彼も、ある特定の阪神打者を迎えたときだけは、ムキになって150kmを連発したから。その打者とはもちろん当時の阪神タイガース主砲・新庄剛志。
新庄のほうも小細工いっさいなし。全球フルスイングにてそれに応えていたような。オープン戦だからこそ実現した、試合展開にまったく関係のない1対1の真剣勝負。このふたりがやがてそろってメジャーリーガーとなるのは、単なる偶然かそれとも両者ともに野球の醍醐味をアピールできるタレントの持ち主だったからか。
あと松坂で印象的だったことといえば、甲子園での交流戦でホームランを打ったことかな。打たれた阪神の投手は外国人だったので、彼は“松坂が甲子園でホームランを打つ”意味など分からなかったに違いない。よく知られた松坂の怪物ぶりは今夜あたりからメディアで頻発されると思うのでここでは個人的な印象を。お疲れ様でした。
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