島袋寛子＠ビルボードライブ大阪

「Body&Soul」でデビューしたのが、ちょうど25年前のまさにこの日。なのでMCはどうしてもしみじみモード、何もわからないまま「THE夜はヒッパレ」で踊らされたとか、沖縄から上京してきたころの思い出話が続く。それにしてもデビュー25周年でまだ37歳って...わかってはいるけれどスゴいというか大変だなあと思ってしまう。

しみじみモードの勢いのままSPEED名曲の再演に期待したけど、あまりなじみのない曲（こちらが知らないだけか）を1曲だけ。ジャズに挑戦したCoco d'Or名義でのスタンダードナンバーも歌うことなく、ソロデビュー「AS TIME GOES BY」をはじめ、この日に配信開始となった最新曲まで、Hiro名義によるJ-POP路線が続いていく。

関西人ピアニストのほかは、三線奏者と打楽器奏者、バックに沖縄のミュージシャンをふたりそろえているにもかかわらず、今回は島袋寛子名義で歌う琉球メロディはスルーなのかなと思っていたら、最後の最後に古謝美佐子（元ネーネーズ）の名曲「童神(わらびがみ)」。けっこう難しい曲だと思うけど実にしっかりした熱唱でありました。

「(SPEED楽曲を）歌い継ぐのは寛子ちゃんしかいない」とかっての仲間から常に励まされ、この日のセットリストも今井絵理子にメールしたら、すぐにいろいろ意見が返ってきた…とここで彼女は思わず涙ぐむ。そう、ユニット名そのまま生き急いでいる感のある仲間のぶんまで、彼女にはいつまでも歌い続けてほしいと思った一夜でした。