mixiユーザー(id:1280689)

2021年07月06日16:04

34 view

「本音を申せば」最終回

 週刊文春にて長きに渡って連載されて来た小林信彦氏のエッセイ「本音を申せば」。
 先週発売された7月8日号をもって連載終了となりました。
 約20年、全1117回。
 本当に、お疲れさまでした。

 思えば私が小林信彦氏の文章を初めて読んだのは1978年。
 キネマ旬報に連載されていた「小林信彦のコラム」の「『ダイナマイトどんどん』はなぜ不発だったか?」でした。
 岡本喜八監督の快作「ダイナマイトどんどん」がヒットしなかった理由を、本編と脚本との比較、監督のクセなど、いろんな方向から考察した文章で、「見巧者とは、こんな風に映画を観て、こんな風に分析するのか」と目を見開かされたのを思い出します。
 以来、映画について書いたり語ったりするときはいつも「小林さんだったらどう見るだろう」などと生意気にも考えるようになりました(他に「映画の見方」の参考にさせていただいたのは双葉十三郎氏と和田誠氏)。

 その小林氏も、もう、80代後半。
 連載終了も致し方無し、と寂しい思いで雑誌のページを開いたのですが、意外にも「連載もこれで終わり!嗚呼!」といった感情の吐露はカケラもなく、スパッと切るようないつもの鮮やかさであっさり。
 ザッツ・オール、フォークス!って感じでしたね。
2 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2021年07月>
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

最近の日記

もっと見る