クレイジーケンバンド＠ビルボードライブ大阪

「ピーカンの真夏日よりも、そのすこしまえのジトジトムシムシする季節のほうが、どこかィヤらしい匂いがして好きなんですよ」10年ぐらい前のライブでそんなことを言ってた横山剣さん。今回のビルボードライブ東京・大阪・横浜ツアーはまさにその季節。大所帯バンドにコロナ禍、いつもより狭くみえるステージはアクリル板だらけ。

日本武道館での完パケ大バコライブを昨秋体験したせいか、この密な空間での彼らはとてもリラックスした印象。早くも2曲目でシティポップ夏の定番「モンロー・ウォーク」を熱唱カバー。ライブ映えするノリのいいナンバーを続けたあとは、最新アルバムからの「ヨコスカ慕情」を代表曲「タイガー＆ドラゴン」に挟みこんで披露。

スタート1時間もしないうちに引っ込んだと思ったら、そのあとのアンコールが長かった。そのうちの1曲、新加入の紅1点、パキスタンと日本のハーフそしてスイス生まれ横浜育ちのアイシャちゃんが歌ったのがなんとこれまたシティポップの名曲「プラスティック・ラブ」、このタイムリーなカバーには思わずニヤニヤしてしまった。

この7日に61歳の誕生日を迎える剣さん（ちなみに”王様”と生年月日すべて同じ）はじめすでにバンド内3名が還暦越え、「高齢バンドと化したCKBだけど、ありがたいことに日本の音楽界には上の世代にまだまだ元気なひとがいる」といくつか名前を挙げつつ剣さん、「なので我々まだまだヤンチャさせていただきやす」とのことでした。