ブレッド＆バター@ビルボードライブ大阪

彼らのコアなファンには申し訳ないけど、鈴木茂・小原礼・林立夫・松任谷正隆〜このSKYEと名乗るバックバンドの豪華な顔ぶれに引きつけられた部分もあり。強力なサポートを得たブレッド＆バター、岩沢幸矢と二弓の兄弟はことし78歳と72歳。パブリックなイメージそのままそろってアロハシャツにてステージに登場。

代表曲が続きベスト盤CDによる予習が大いに役立つ。「ピンクシャドウ」等ふたりの共作オリジナルに加えて、スティーヴィー・ワンダーや筒美京平から提供された楽曲も披露、そして圧巻はユーミンからの提供、歌詞にサイモン&ガーファンクルが登場する「あの頃のまま」、“人は自分を 生きていくのだから“という一節が印象的。

さてバックバンド、今回はあくまで黒子に徹するかと思いきや「この秋に新曲を出す新人バンドです」とのMC。最初はジョークかと思ったら「アイソレーション」というタイトルの軽快なロックンロール新曲をボーカル小原礼にて披露。どこまで本腰を入れた話なのかいまのところわからないけど、これはまたひとつ楽しみが増えたなと。

いかにもニューミュージック然とした7〜80’sのブレッド＆バターには、湘南育ちのハーモニーが甘ったるいものに感じ、あまり正面から向き合っていなかったけど、年月を経て渋みを増した歌声がたどるポップなメロディ、それはまるで十分に熟成されたワインを味わうようなものかなと、実にしみじみした一夜でした。