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2021年02月13日16:00

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「心の傷を癒すということ 劇場版」〜寄り添う気持ち、温かい言葉

阪神・淡路大震災から25年目の昨年1月に放映されたNHKドラマ全4話を再編集。実在した精神科医・安克昌(役名は安和隆)の奮闘する姿を描く。3人兄弟の真ん中、人の心の動きに興味を持った和隆は、父親に反対されるも精神科医を志し、やがて神戸大学医学部から若くして神戸市西市民病院医科長の地位に就く。

そして大震災が起きる。被災者の心のケアをすべく避難所を訪れ、声掛けを試みようとする和隆だが、目の前のカオスにすぐさま必要とされているのは外科治療であり医薬品の処置、さらにライフラインの確保と日々の食料品。いま自分は必要とされていないのかという重い葛藤が彼を襲い、いたずらに時間だけが過ぎていく…。

和隆を演じた柄本佑はあまりにも実際の安先生にそっくりと、周囲の人たちはみな涙を流して観たとのこと。他の配役陣も関西の出身者が多く神戸弁も問題なし。三宮の駅舎や映画館、震災が襲う以前の神戸の街の再現が実に巧み、和隆は私とほぼ同い年、学生生活の雰囲気や当時のちょっとイケてないファッションセンスが懐かしい。

もともとがお茶の間向けなので凝った演出や複雑な話の造りもなく、ストレートに題材と向き合っているところに好印象。なによりも和隆が患者や同僚そして家族に寄り添った、いかにも精神科医としての優しさに満ちたいくつかの言葉が、すぐにもメモを取りたいくらいの温かいフレーズばかり、深く心にささりました。
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