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2020年10月17日12:37

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励起子の性 2日目

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 化学の教師を何回も刺した。でも残念ながらぴんぴんしている。そして放課後、下駄箱を開ける。
「ふふ、入っている」

 紙があった。地蔵の書いた紙。
「どれどれ――」

  蝶は飛んでいるのではない彷徨っているのだ
  今はビルとなった故郷に母親の面影を探して

「牧野のぁああ!」
「わっ、励起子どうしたの?何興奮してんの?」
「牧野見なかった?」
「牧野?ああ地蔵?さっき裏門から出ってったよ」
「クソっ!」
「ちょっと励起子!マック行くんでしょ?」

 見つけた。制服の襟を掴んで倒す。
「痛い。うわ、吉田さん」
「牧野ぉ!ちょっと来い」
 引きずっていく。人目につかない場所。見つからない。仕方がないからスーパーのトイレに。
「ちょっと待って、ここ女子トイレだ」
「だから何?いいから来い」
 個室に押し込み、便座に座らせる。
「どういうつもり?」
「え?何が?」
「アンタの書いたこれ?全然面白くない」
「……そんなこと言われても」
「ガソリンとマッチで地球を燃やそうとしてたやつが、何で蝶々の気持ちが分かんのよ?」
「……でも、それ詩だから」
「はぁ?馬鹿にしてんの?アンタの言葉でしょ。詩とか言い訳になんないから」
「言い訳とかじゃないけど――」
「書き直し、いや書かなくてもいい。今ここで作れ」
「え?ここで?」
「そう。早くしろ人が来る。変態で捕まりたいのか」
「なんだよそれ。吉田さんが無理矢理僕を――」
「いいから早くしろっ!」
「分かったから、大きな声出さないで」
「早くしろ」

 ……………

「子猫がカレンダーを引っ掻いた。だから木曜日以降に世界は存在しない」
「牧野――できるじゃないか。もう一つ」
「え?」
「逆らえる状況か?」
「分かったよ」

 …………

「凶器にならない文房具は存在しない。今日気にならない人と僕は分かり合えない。狂気にならない人と」
「牧野――」
「えっと文房具のところのキョウキが凶悪の凶に器で――」
「いい、分かる言わなくても」

 ドアが開く音、足音、誰か入ってきた。耳元に囁く。
「牧野」
「声出しちゃ駄目だ。誰かいる」
「牧野。ご褒美だ。チンコ握ってやるよ」
「はぁ?止めてくれよ」
「じゃあこれでいいか?」

 ワタシは地蔵にキスをした。なんでだろう?喉が渇いた時にポカリを飲む感覚だった。
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