南アフリカで確認された新型コロナウイルスの変異種、ついに国内でも初めて感染が確認されました。　じわりと皆既日食のようにじわりと、国内でも感染者が増えている新型コロナの変異種。それは正常であることを担保するギャンブラーの戯言。　厚生労働省の

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水溜まりに頬を沈め水平世界を望む朝焼けがビルの輪郭に火を点けようとしている水溜まりの対岸がゲロと合流し掛けている仕方なく立ち上がる新宿カラスがゴミ袋を劈くかしゃかしゃ「今日が始まってしまう」地下鉄が地上を走る予感m先のコンビニの灯りが嘲笑う

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　猿、豚、河童をお供に連れて、三蔵法師は西へ西へ。「すいません、ギャランドゥにはどう行けばいいのでしょうか？」「ギャランドゥに行くには、この道で合っているのでしょうか？」　会う人会う人に道を尋ねながら、有り難い教典を求めての旅、幾星霜。　そ

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　或る処におでん屋を営んでいるおじいさんが居ました。　おじいさんは庭で鳥を飼っていました。鶏でした。　おじいさんは毎朝、鶏の産む卵を楽しみにしていました。「これで美味しい美味しいおでんができるぞ」　ほわほわと湯気の立つ産みたて卵に愛おしそう

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蝶のsymmetry一睨分断セカイは真っ二つ強者/弱者大人/子供光/闇希望/絶望リスト未記載のheart既に引き裂かれ足元縁石の陰で排ガスに埋もれている不可視の猫に追われるるcuteな窮鼠反撃を始めよう民衆でいることを拒め神の不在は好機也髪怒で天衝きこの鼓動よ

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　カウントダウン症候群――そんな病名らしい私の病は。　目を閉じると瞼の裏に、すさまじい勢いで入れ替わる数字の羅列が浮かぶ。その数字、最初は300000くらいだったがどんどん減っている。　昼休み一人、スカートをお尻から腿に沿うようになぞりベンチに座

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「ねぇねぇ、貴方はどうしていつも自分勝手なの？」「それはね……夢を追っているからだよ」「じゃあどうして、優柔不断なの？」「それはね……慎重なだけだよ」「じゃあどうして、いつも大口を叩くの？」「それはね……お前に頼れる男と思われたいからだよ」

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鉄砲百合の弾丸に撃たれて胸が疼き出す死に迫るほど無垢な色香が貴女の肌を匂わせて

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　夏は去ったが秋はまだ先。　散歩の浜辺に女の影、小さな肩をすぼめて、小刻みに震えている。　泣いている？まさか妖の類ではあるまいな？と、砂を擦るように歩を進める。　女、海を見つめている。望郷の風情。　白砂に擬態しそうな肌。目の縁に、透明が成っ

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先行して涙つもる悲しみを追い越しぽたぽた欄干に落ちただいじょうぶけっこう無理して微笑むできることならもうこんな想いはしたくない入り込む余地のない希望れいれいと流れる川に捨てるさよならの前に一つせめてもの情けをくれてっきり永遠になると思いこん

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真冬にがんがん暖房の効いた部屋シャツ一枚 汗流しながらアイスを食べるみたいな感じで次の真夏にはアスファルト溶ける炎天きんきんに冷房の効いた部屋君と灼熱のキスがしたい

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◆最近巷で話題沸騰中のはみ納豆とは？　皆さん、納豆はどうやって作られるか御存知ですか？納豆は、煮あげた大豆を藁苞（わらずと）に入れて、適温で管理し、納豆菌の働きによって、発酵させてつくられます。　本来であれば完成した納豆は藁苞の中に収まって

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僕は脳みそ名前はもう無い今培養液ん中ぷるるんガラス越しぷかぷかと世界を見る僕の友だちそこで計器類をいじっているであろう年老いた背中だけ彼はたまに培養液の温度を変えてくれたり電気を流してくれるそれが外界からの唯一の刺激僕が人間だった頃こう考え

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「ああ、参った参った」真っ黒が動いている「ああ、嫌だ嫌だ」どこが目でどこが鼻？ドロドロの塊がドロドロの浜辺に歪な円をこさえのたうっている「ああ、もうどうにでもなれだ」どんよりとした雲は雨を大量に含んでいるっぽいそれでも一滴も落とさずに宙に浮

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　商工会の慰安旅行にて、山田文具の山田孝文（47）、ビールをしこたま飲み、まだ昼前だというのに既に赤ら顔で目は虚ろ。本日最初の目的地、奈良県は東大寺に到着した頃には完全に出来上がっていた。　「危ない危ない！」という周囲の静止を振りほどき、たっ

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「すべての猫は個人事業主である」　社員を雇わず、一人すべてを担い会社を経営している。　猫の経営姿勢から学ぶべきことは多い。一挙手一投足に無駄が無く、すべての行動が理に適っている。　以前、猫の損益計算書を見た某大手商社の社長が、その利益構造の

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　午前と午後の境界線で芝生を踏む。湿った土の香りが草いきれと混ざって、ひんやりと鼻腔に充満する。　見上げれば画像検索したような空。「いい天気だなぁ」　と帽子のツバを疎ましく指で追いやり眺めていると、声がする。「ファー」　高校時代にブラスバン

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「はい、じゃあこれね」　と手渡された譜面、しばらく眺めてから。「いや、俺ギターの買取して欲しいんですけど」「分かってますよ。当店のシステムです」「え？どういうことですか？」「買取希望のお客様は皆、私達とセッションをして頂きます。これを買取セ

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マスク外した顔も知らねど熱と動悸は恋のせい？いつかいつかと願う浮き世に一密たりとも叶わぬ恋よ夕べ吸われた肌に日が差しゃ鎖骨の枝に梅の花

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「おや、はっつぁんじゃないか、まぁこっちへお上がり」「へい……」「さ、お布団をお当て」「有難うございやす。ご隠居、今日はちょっと聞いて欲しいお話がありまして」「おいおい、何だい、柄にもなく改まって」　######　頭の中の不燃物、頭蓋の際まで山積

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「おかーさーん。私の正宗知らなーい？」 「知らないわよ」 「もうっ、玄関の刀掛けに掛けといたのにー」 「あらやだ。これお父さんの――ってことは、お父さん、また間違えてあんたの持ってっちゃたのね」 「えーちょっとなんで茎（なかご）を確認しないのよ

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　瞼を喪失した眼球は、剥き出しのアイを粘度の高い涙で覆い隠そうと必死でした。　　そんなひ弱な眼球を一本の指が執拗に責め立てます。眼球の球体たる所以である曲部をなぜてはなぜて、でっぷりとした指の腹全体重でのしかかり、激しくそして時に激しく、永

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「わかっていたよ。君がスパイだっていうことは」「そう……いつから？」「出会う前から、リストに君の写真があった」　彼女と銃口が俺を見つめている。「なんで始末しなかったの？この半年、チャンスはいくらでもあったはずよ」　俺は両手を後頭部に当てたま

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「えー、そのようなことは私、一切記憶にございません」　んー、どうもなぁ。余りにステレオタイプというか。これじゃあ乗り切れないようなぁ。ちょっと言い方変えた方がいいよな。「えー、そのようなことは私、記憶にあった試しがありません」　んー、何か日

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「恋に落ちろ！このゲス野郎」　雑言とともに矢が飛んできた。「危っ！」　なんとか躱した。「チッ」「何なんですかあなたは？」「見りゃ分かるだろ？キューピットだ」「確かにそんな風な見た目でけど、ともかく矢で射るのはやめてください」「どうしてだ？」

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「さあ、どんな食材になりたいか言ってみろ」「食材じゃないとダメなんですか？」「そうだ！」 　…………「間違ってたらごめんなさい。死神的な方ですよね？」「そうだ」「死神のセリフって、もっとこう『地獄行きだ！』とかそんなんじゃないんですか？」「

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　博士は水槽に額を押し当て――「すまない」　手を入れると底に沈む黒い塊を掴み、ゴミ袋に入れた。＊＊＊＊＊　「愛を増幅させる遺伝子の特定」――博士が生涯を費やす研究課題である。　水槽に沈んでいる塊――それ一個が生命であるというよりも、「何らか

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水たまり雲避け進むあめんぼう

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　男、屋台に入る。「ちくわと大根こんにゃく、それと熱燗頂戴」「あい、いつもの沁みたやつで？」「ああ」　男の襟間に寒風が吹き差す。イスをずらし、目の前の熱気へ体を近寄せる。「おまち」　ちくわ、大根、こんにゃく、皿の上で必要以上の湯気を立ててい

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