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2019年11月23日14:45

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BECK新譜「ハイパースペース」を聴く

2年前の前作「カラーズ」はとてもわかりやすい作品だったらしい。BECK版「レッツ・ダンス」だとか。だから昨年ナマで観たサマソニのステージは楽しさにあふれていたのか。こちら"新譜”として初めて聴いたのがその前の「モーニング・フェイズ」、つまりデビュー盤から「モダン・ギルト」までを一気に後追い聴きしたという無謀かつ怠惰な聞き手ということで。

いや、BECKってもともとゴッタ煮感が魅力のひとつ、そういう聴きかたもまたありかなと自己弁護。ということで、今回の作品もひと筋縄でいかない懐の深さに満ちているような。「モーニング・フェイズ」のときにも感じたように、ひとつひとつの音は美しくそしてポップにきらめいているんだけど、キャッチーなフレーズやリフは少なく、すぐさまなじめる親切な印象はない。

多彩な参加ミュージシャンが話題になっているけど、たぶんみな現役バリバリ、はずかしながら知らない名前ばかり。唯一の例外が11曲中7曲を共作/共同プロデュースしたファレル・ウィリアムス。と言われてみても、あまり彼の存在は感じなかった。たぶんこちらのファレルにたいするイメージが一面的(というかあのヒット曲のみの印象)すぎるんだろう。

ダンサブルな曲は少なく、全体にゆったりとした曲調のものが多いような。それでもしっかりと個々の音が積み重なっていて、トッド・ラングレンの音世界に近い一面も感じたり。この空間のひろがりときらめきは、ヘンなたとえだけど、三途の川を渡るときのBGMにいいかなと思ったりも。とにかく聴きごたえのある一枚、あとは単独での来日、ひさびさの大阪公演を期待します。
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