ムショからは無事出たものの、黒人男性コリンにとって保護観察期間の残り3日を無事すごすことが最大の使命。彼は幼なじみで引っ越し業者の同僚、ケンカっ早い白人男性マイルズとともに、西海岸の街オークランドで新たな人生を歩もうとするが、そこには人種や貧富の差が大きく横たわっていた。監督はカルロス・ロペス・エストラーダというひとでこれが長編第一作。
黒人と白人の友情を軸とした、基本的には大バカぎりぎり一歩手前、コメディタッチを前面に押し出したバディ・ムービー。会話のキャッチボールにかならず面白いことを混ぜて返球しようとするスタンスは、どこか大阪人に似たところがあったりもする。ところが次第に現代アメリカ社会のリアルな側面があらわになり、物語はシリアスな方向に舵を切っていく。
コリンを演じ、この作品の脚本も担当しているダヴィート・ディクス(「ワンダー 君は太陽」のカッコいい先生〜とても同一人物とは思えない…)自身もアメリカでもっとも多様な人種が住むというオークランドの出身。ラッパーとしてもよく知られている彼、この物語においてもカギを握る重要なシーンにラップが登場、黒人社会の現状を綴った熱いメッセージを届けてくれる。
タイトルにふさわしい日本語はきっちり用意されていてそれは"盲点”。物事には二通りの見方があり、片方から見るとそれは常にもう一方からの盲点になるというのがこの作品のテーマ。監督や出演者が知られていないせいか、あまり話題になっていないようだけど、現代アメリカ社会を切り取ったという意味においては、ことしの重要な作品のひとつに挙げてもいいと思います。
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