アカデミー賞脚色賞・カンヌ国際映画祭グランプリに輝いたスパイク・リー監督作品。70年代の終わり、黒人刑事がKKKに潜入捜査したという実話を基に映画化。この刑事ロン(ジョン・デヴィッド・ワシントン〜デンゼル・ワシントンの息子)の手になるノンフィクション小説が原作。ロンとともに捜査を担当する相棒白人刑事フリップ役にアダム・ドライバー。
まさか黒人刑事がそのままの姿でKKKに潜入なんてできないから、KKK上層部等との電話での対話をロン、実際にKKKメンバーになりすますのはフリップと、言わば二人羽織状態で捜査は進んでいく。このカラクリに気づかないKKK側の愚かさ、そしてこのカラクリを楽しむ警察署の面々、このふたつを対比させながらしばらくはユーモラスな空気が全体を覆う。
もちろんこれはリー監督の視点かつ意思表示、白人は(それはKKKにせよ警察にせよ)やや誇張気味に愚かしく描かれている。とりわけ間抜けな脇役をポール・ウォルター・ハウザーが演じていて、彼は昨年の「アイ、トーニャ …」でもどうしようもない真のアホ役だったひと。いまや映画界最大のおバカ役なのか、それともふだんからこういうノリのコメディアンなのか。
物語は一件落着。さあ俺が本当に言いたかったメッセージはここからだとばかり、シリアスなシーンがエンドロールまで続く。たぶんオリジナルだろう劇中何度と流れるギターソロ、そして他の既存有名曲もすべてどこかもの悲しく響いて胸を打つ。虐げられた黒人の歴史語り部役、ある男性ベテランシンガーの思わぬ出演はリー監督ならではの敬意だろう。
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