20年以上愛用のすえ、とうとう先日イかれてしまった小銭入れに代わって、いま日々使っているのはドイツ・ゴールドファイル社製の一品、これもまたかなり以前仕事がらみでいただいたもの。なので長いあいだ引き出しのなかで眠っていたままだった。先代ほどの高級品ではないが、贈答品などでよく目にする、ドイツならでは質実剛健を優先したブランドだ。
使い始めて気になったことがひとつだけ。それは小銭を取り出すときのアクションだ。先代の場合は、フタを開けたまま手のひらの上で小銭入れ全体をサッと動かすだけで、いくばくかの硬貨が顔を出し、必要とする分だけつまみ出せばよかった。仮に勢いよく硬貨が飛び出したとしても、フタのヘリに当たってこぼれ落ちる心配などいっさいなかったし。
ところがこんどの小銭入れで同じような動きをすると、飛び出た硬貨はポロポロとこぼれ落ち、非常にみっともないことになる。仕方なく取らざるをえないアクションは、パックリ口を開けた小銭入れを上のほうから覗きこみ、必要とされる硬貨だけを親指と人さし指の2本でチマチマつまむという動きである。これはどう考えてもはたから見てカッコ悪い所作だと思うのだけど。
レジ前なんかで支払いのさい、小銭入れを覗きこみ少量の硬貨を選別する、このチマチマした動きがいろんな意味で小さい人間に見えてしまわないかと気になるのだけどどうだろう。まあこんなことウダウダ言いつつも、新たに買い換える気はさらさらなく、こんどの小銭入れもできることなら20年ぐらいのおつきあいをしたいと思っているきょうこのごろです。
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