メインキャストのひとり、芹香(板谷由夏)が末期ガンに侵されているということがこの物語の起点となるのだから、こんなに生々しくこちらの気持ちに突き刺さる設定はない。ついこないだまで自分もそこに日参していたかのような、病院全体のたたずまいや病室の雰囲気、医療機器に囲まれたベッド周辺の様子などはとてもリアル、抗がん治療に苦しむ芹香の様子などとても見ていられるものではなかった(ただし母親はこの療法を選んでいないけど)。
そしてウチの母親も、この物語と同じように女子高生仲良しグループのひとり、昭和20年代半ばから70年あまりの年月が過ぎ、そろって84歳となったグループ5人のなかでもっとも元気だったのがウチの母親だった〜少なくとも10か月ほど前までは…。残りの4人、おひとりはある病に侵されずっと寝たきりの生活、おひとりはご自宅を売却しご夫婦そろって有料老人ホームに入所してひきこもったまま、おひとりはいわゆるまだらボケの日々が続いていた。
そして最後のひとり、母親の一番の親友だったかたはもうご自身の娘さんのことさえわからないくらい認知症が進んでいる。私は自分の母親が一番元気だったことをずっとありがたく誇りにさえ思っていたのだけれど、よりによって一番先に逝ってしまうとは…。残念ながらウチの母親は、この物語の芹香のように、残された仲間にサプライズをもたらすことはできなかったけど、とにかくひとの人生なんてわからないものだということです。
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