mixiユーザー(id:44534045)

2018年07月29日10:40

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へっじほっぐ

キミに触れる
キミの体温を知りたくって
棘にそっと指押し付ける

キミは棘をびくりと立てる
悲しいほど身を縮こまらせて

僕の指は引かない
初速度のまま
キミの肌を目指す

小さな穴があく
ぽつり
血のしずくが穴の脇から隆起をつくる
ぽつり
ぽつり


それでも進む
棘を飲み込みながら

「触れたいだけなんだ」

【網膜に滞留するなみだの出来かけは、透明なまま血を含んでいる】

キミの棘
ひょっとして
生やしているではなく
刺さっているの?

身を守る為の武器ではなく
キミを傷つけている凶器なのか?
たまらなくなって流れた血が
棘を伝ってキミの肌に届く

「それ、僕の体温なんだ」

棘は抜けない
抜くと失血死するから
キミは棘を背負って
この先も生きていくつもりなんだね?

僕は無力だ
いつかこの血を言葉に変えて
君に届ける技術が欲しいよ
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