ヒュー・ジャックマン主演、度重なる不運にもめげず夢に向かって突き進む、19世紀アメリカに実在した興行師P.T.バーナムのドラマティックな半生をミュージカル化。「ラ・ラ・ランド」の音楽チームがスコアを書いたというのがウリ。バーナムの妻役にミシェル・ウィリアムズ、興行のパートナー役にこのところなぜか二番手役の多いザック・エフロン。
“ミュージカル濃度”はぐっと高し。朗々とある曲が歌われてひと段落、余韻にひたりつつ素の芝居が始まったかと思うや、すぐさまふたたび歌って踊ってが始まる…そんなくりかえしがひたすら続くような印象。なかには「べつにそこは節つけて歌わんでもええんちゃうの?」といいたくなる素の芝居場面があったりして思わず苦笑い。
それにしても前向きな男バーナム。苦境に陥ったとしても落ち込んでいる時はほんのわずか、歌って踊ればすべてを忘れてOKさ、この能天気っぷりにはちょっとあきれたりも。どちらにしてもゴージャスなシーンの乱れ打ち、濃い味のソースであえた肉料理ばかりを次々と目の前に出された感じ、ミュージカルが苦手というひとにはちょっとキツイかも。
実在の興行師という部分は無視したほうが。めくるめく群舞に目を凝らしていると、19世紀というよりむしろ1960〜90年代、8ビートやヒップホップをそこに見つけたりも。とにかく細かい筋書きやリアリティを追わず、このきらびやかな世界にどっぷりひたった者が勝ち。できたらいつもより音響のいい映画館で、そしていつもより少し前方の座席でよろしく。
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