今年最後の映画鑑賞も終わりましたし、いよいよベストテン選出であります。
残念ながら、今年は日本映画の新作があまり観られなかったので、ベストファイヴに絞る羽目に。情けなや。
日本映画
1 夜明け告げるルーのうた(日本の「いま」にきちんと向き合った優れたファンタジー)
2 人生フルーツ(これほど見事な幸福論を展開した映画は空前絶後)
3 花筺 HANAGATAMI(死ぬのは仕方ない。だが殺されるのは嫌だ!)
4 メアリと魔女の花(こういう真っ直ぐな映画が、私は好き)
5 家族はつらいよ2(後半、死体を巡るブラックコメディに!)
外国映画
1 わたしは、ダニエル・ブレイク(日本もすでにこうなりつつあります)
2 ラ・ラ・ランド(人生哀歌であり、人生讃歌)
3 人生はシネマティック!(映画ネタ映画、久々の秀作)
4 否定と肯定(歴史修正主義者さん、観ましたか?)
5 女神の見えざる手(世の中を変えるには、手練手管が必要なんですな)
6 キングコング 髑髏島の巨神(うおお!戦争活劇じゃん!)
7 新感染 ファイナル・エクスプレス(ゾンビものも、作りようではまだまだイケます)
8 ドリーム(誠実な映画には、誠実に向き合わないと)
9 KUBO 二本の弦の秘密(今の日本人に一番欠けている「寛容」が、フィクションの日本には溢れているという皮肉)
10 ジーサンズ はじめての強盗(もうひとつの「ダニエル・ブレイク」)
こうして振り返ってみると、現代の病理に真摯に向き合いつつ、エンタテインメント作品として巧く面白く作られた作品が目立ちます。
「ジーサンズ」なんて、本当はもっと順位を上にしてもいいくらい。社会派ドラマの側面を守りつつ、ケイパー・ムーヴィー(襲撃映画)の面白さをしっかり確保しているあたりのしたたかさは、買いだと思います。
さてさて、来年はどんな映画に出会えるかなあ。
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