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2017年12月16日15:00

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「最低。」〜彼女たち、けっして最低じゃない

AV女優・紗倉まなによる同名タイトル小説の映画化。これこそが天職を信じつつAV女優として多忙な日々を送る25歳彩乃、平凡な日常から逃げるべくAVの世界にとびこむ主婦美穂35歳、奔放な母親が元AV女優だと知り周囲から孤立する女子高生あやこ17歳。AV制作の世界をメインに、女性たちの生きかたを追っていく。監督は「64 ロクヨン」の瀬々敬久。

女性3人の日常が並行的に描かれるが、時系列が前後したりもして最初のうちはちょっと全体像がつかみにくい。カメラはけっこうせわしなく動き彼女たちの表情を生々しく(それこそAV作品のように!)とらえる。女優3人はけっしてAV出身ではなく、うち映画初出演に近いひとりは脱ぐことすら初めて、それなりの葛藤があったと聞くと妙なリアリティを感じたりもする。

AVの世界を描いたというだけで、この作品を遠ざけてしまう女性のかたがいるとしたらそれは実にもったいないことだと思う。けっしてAVの世界を持ち上げるわけでもなく、AV業界のウラ側を見せる作品でもない。主役の3人のみならずその母親や姉妹もふくめて、この社会のなかで生きていく女性たちの哀しみを描いた場所がたまたまAVの世界だったという印象だ。

原作タイトルだし、こちらの読みかたが浅いのかもしれないけど、観終わったあとどうもこのタイトルは内容にそぐわないような気がしてきた。とてもインパクトがある“最低”という言葉だけど、少なくとも彼女たちの生きかたとはまったく相いれないと思う。いっぽう彼女たちにまとわりつく男たちにあまり重みが感じられず、やっぱり男は弱い生きものなのか、なんてしみじみ思いました。
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