入場整理番号4番。勢いこんで最前列のどまんなかを陣取るも、目の前に立ちふさがったのは譜面台。ライブのあいだ視界のどこかはさえぎられてしまうという不覚の事態。でもフィル・マンザネラ御大がギターソロをキメるときは、一歩下がった位置でかろやかなフレーズを爪弾いていたから、そのいかにも英国紳士然としたスリムな立ち姿はバッチリ。
やっぱり一番しみじみときたのは「ダイヤモンド・ヘッド」。ギブソン・レスポールが奏でる艶っぽい音色が縦横無尽にライブ空間を駆けめぐる!このスケールの大きいインスト曲をすぐ目の前で味わえる日がくるとは!そういえばフィルは私が初めてナマで観た海外のギタリスト。ちょうど40年前の6月、ブライアン・フェリーのライブでのこと(クリス・スぺディングもいたけど)。
「夜に抱かれて」「恋はドラッグ」…これほどふんだんにロキシー楽曲を味わえるとは。そしてこの曲ばかりはさすがにフェリーの独壇場、「イン・エヴリー・ドリーム・ホーム・ア・ハートエイク」までなんとフィル自身のボーカルにて。言ってみればキース・リチャーズが自分のソロライブで「悲しみのアンジー」を唄うようなもの。はたしてフェリーはこの事実を知っているのだろうか。
フィルをふくめてステージには7人。英国・イスラエル・ポルトガル・ブラジル・アルゼンチン・ベネズエラ・コロンビアと出身国がすべてバラバラ。アンコール後に用意された曲はなんと「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」でもおなじみの「チャン・チャン」。中南米諸国中心の多国籍軍をまとめるには格好のキューバン・スタンダードで場内ヒートアップ、サルサのステップは難しかったけど。
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