高校生17歳の天才プロ棋士、桐山零をめぐる物語。演じるのはいつのまにか24歳になろうとする神木隆之介。原作はいうまでもなく現在も連載中の人気コミック、そしてNHKでもアニメ放映中。熱心なファンにツッコミどころを用意するかのようなタイミングでの映像化。監督はテレビドラマで活躍していた大友啓史、このところすっかり定着した東宝お得意の前後編仕立てにて。
原作あるいはアニメのファンにたいしては余計なお世話になるかもしれないけど、話がすすむにつれて、零を後方支援する三姉妹の存在(倉科カナはいままでになく魅力的だったけど)や義姉(今回の有村架純には賛否分かれるかも)との確執めいた関係よりも、シンプルに棋士同士の壮絶な戦いぶり、つまり棋界そのものに気持ちを委ねたくなってくる。
そう、登場する棋士たちがみな実に個性的、そして棋界というものがとても魅力的な世界に描かれている。対局時の戦術という専門的な部分にもそこそこ踏みこんでいて、さっぱりわからないけどスゴいということだけはなんとなくわかり、これは将棋好きが観たらたまらんやろうなあと思ったりもする。まあそのぶんリアリティのなさも見えてくるかもしれないけれど。
なのでエンドロールが終わったあとにはじまる、おきまりの後編予告には、どちらかと言えば彼をとりまく人間関係とりわけ女性がらみのあれやこれやがワンショットずつ盛られていて、ちょっと残念。ああもっともっと棋士たちのつばぜり合いを観たいのに…。そう思った瞬間最後の最後にゾクッとするカットがはさまれ…早くも後編に気持ちは飛んで行くのでした。
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