場内の明かりが落ち、アンコールの拍手が始まったなかステージにただひとり。バックバンドはいったん楽屋に引っ込んだというのに、彼は微動だにせず真っ暗ななか手拍子に包まれていた。まあしかたない、あの狭苦しく段差もけっこうあるBBLステージへの行き帰り、誰かに支えられ杖をつきながらの身では、スムースに往復するなんてことは至難の業だろう。
白髪というより銀髪三千丈。さらに負けじと口ひげ&あごひげ。サングラスで顔をおおったうえにトレードマークのテンガロンハット。「これはニセモノでもわからんな…」同行した友人といいかげんなことを言い合えたのは彼が歌いはじめる直前まで。いったんあの個性的な歌声を耳にすると、彼独特の世界へと一気に吸いこまれていったのでした。
1.ブルーバード (ヘレン・レディ)
2.ソング・フォー・ユー (カーペンターズ)
3.マスカレード (カーペンターズ)
レオン・ラッセル楽曲、マイ・ベスト3。すいません、なんかはずかしいけどすべてカッコ内の歌い手によるカバーで知りました。そしてこれらの曲はこのときのライブではプレイされず。そのぶんノリのいいバックバンドだったせいか“ロックンロール・メドレー”みたいなものをえんえんと。たぶんストーンズの曲とかもやってたと思うけどちょっと忘れてしまった。
マイ・ベスト3がこんな感じだから、後追いどころかいいかげんなつきあいかたです。CDもベスト盤一枚しか持ってないし。真正面からしっかり彼と向き合ったひとならもっときっちりした追悼の言葉を綴れるだろうけど。古本屋で買った「ミュージック・ライフ」、初来日のさいのキャッチコピーが“最後のスーパースター”だったことはいつまでも覚えています。R.I.P.
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