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2016年11月03日15:45

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「ぼくのおじさん」〜昭和かハワイか

昭和の家族というのは、両親や祖父母以外にも独り身のおじさんがひとつ屋根の下にいたりして、家のなかでゴロゴロしているかぎりはあまりパッとしなかったけど、大人になるための世間知をいろいろと授けてくれたりした…。松田龍平がそんなキャラに挑戦、北杜夫の自伝的小説が原作。いつもよりずっとホンワカ、ちょっと肩の力を抜いた山下敦弘監督作品。

そう、まさに昭和のタッチで物語が進んでいく。セリフまわし・カメラワーク・あまりにもナチュラルすぎる最近のそれとはまったく違う、子役らしい子役。この手のやわらかい昨今の平成ホームムービーが身にまとう、“癒し”や“脱力感”はあまりそこに感じられず、さすがに畳の間とちゃぶ台は出てこないけど、懐かしいあのころの雰囲気が全開するのだった。

だからこそハワイへ行きっぱなしになる後半部分がなんとも惜しく、できたら前半の昭和の空気感をそのままずっと味わっていたかった気もする。宮藤官九郎や寺島しのぶもふだんの彼らとはまったく異なる昭和チックな夫婦を実に楽しそうに演じていたし。もっとも後半ハワイにおけるヒロイン、真木よう子だっていつもよりはずっとピュアな女性を表現していたけど。

作品そのものは、たわいのないという言葉が失礼に当たるのなら、万人受けする実に優しくわかりやすいものと言えばいいか。このホームコメディを一番どっぷり楽しむのは、案外周りの友だちより大人ぶりたい小中学生あたりではないかと。だからこそ彼らにとってはまったく未知の世界である、昭和の雰囲気をじっくりと味わってほしかったなと思うのです。

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