南アルプス鳳凰三山

　８月１１日〜１４日の間、南アルプスの鳳凰三山を歩いて参りました。

　いやー、それにしても今回の山行、印象的なことが多すぎて、何を書いていいのかわからない！

　とりあえず、代表的なところを書き留めておきます。

　まず、天気が素晴らしくよかった！
　雲海の向こう側から顔を出すご来光の美しさ、朝日に照らし出された白峰三山（北岳・間ノ岳・農鳥岳）の迫力、これはもう筆舌に尽くし難いものがありましたよ。
　また、稜線西側に発生した雲のおかげで、ブロッケン現象（雲の壁に円形の虹ができ、その円の中心に自分の影が映る）もしっかり目に焼き付けることもできました。近くにいたおねいさんに「ブロッケン見えますよー」と教えてあげたら、えらいこと喜んでくれましたわい。


　そして・・・、水がうまい！
　さすが「南アルプスの天然水」ですわ。初日にお世話になった夜叉神峠小屋の親父さんから「鳳凰三山を歩くなら、必ず南御室小屋の水場で水を汲みなさい。ここのは本物の『南アルプス天然水』だから」と聞いていたので、言われたとおりにしたのですが、飲んでみて納得。今そこで湧き出して来たばかりの水なのに、夾雑物の存在を感じさせないナチュラルな味わい。これには驚嘆するのみでありました。


　最後に・・・、これは苦言。
　某出版社の出してるガイド本のコースタイム、あれは当てにならん！
　特に、地蔵岳〜高嶺〜白鳳峠〜広河原までのコースタイムが３時間２０分というのはあまりにも現実とかけ離れすぎです。いかに私たちがペースを落とし気味で歩いていたとは言え、倍近い５時間４０分を要したというのはおかしすぎ。
　ついでに言うと、このルートがかなり険しいアップダウンの連続であることに全く触れてないのは理解に苦しみます。ほぼ垂直に切り立った岩場や一歩踏み外せば滑落死すること間違いなしの痩せた尾根道など、けっこう危険な箇所もありましたし。


　ともあれ、今回はとても個性的な小屋主さんや面白い登山者さんにも巡り会えたし、どっしりとした南アルプスの山容も楽しめたし、実り多い山行でありました。
　何よりも、怪我などすることなく無事に家に帰れたのが有り難いです。