先日の続き。堺の大衆食堂「銀シャリ屋 ゲコ亭」を訪れたあとは、すぐ近くの「かん袋」に立ち寄った。ホンマかでっちあげか知らないが、ここは鎌倉時代末期の創業、大阪で一番古い甘味処だという。そして屋号の名付け親は豊臣秀吉と、ハッタリばかりを効かせたお店だが、ワンメニューで勝負する“くるみ餅”がやたらと美味かったのですべてを許してしまった。
おそらく以前は銭湯の玄関か何かだったような、飾り気のなさすぎる空間でこの“くるみ餅”をいただく。ドリンク類をふくめ他にメニューいっさいなし。「ゲコ亭」でも感じたことだけど、このシンプリシティをすべてに優先する感覚って何だろうかと考えていたら、このあたりが質素の精神をむねとしていた千利休のおひざ元であることに気がついたのだった。
そういえば堺のこのあたりはやたらと道幅が広く、街並みがきれいに碁盤の目を形成している。冬雲がたちこめていたせいもあって札幌市内の町はずれを思いだしてしまった。そしておそらく昭和の終盤あたりに建てられたであろう中途半端に古いビルがやたらと多い。妙に懐かしい気持ちになったせいか、「MUCコーヒー」を見つけると思わず飛びこんでしまった。
とにかくこの「ゲコ亭」で食事そして「かん袋」でデザートというコースはおすすめ。定休日がどちらも火・水とそろえてあるのは、同じ流れをたどるひとが多いからか、それとも両店になにかつながりがあるのか。まあ最後の「MUCコーヒー」は個人的な懐古趣味だけど、それでも入店のさいにカランコロンとドアベルが鳴ると、それだけでノスタルジックな気分はMAXてなもんですね。
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