心臓は房と室に隔てられた構造をしている
心房と心室だ
「心はきっとそこにいる」
心室に住まう心はキミを想う心
たまぁに全身を駆け巡ったり
ソファーに寝転んだりして
のどかにキミに焦がれている
心房の房は独房の房
そこに閉じ込められているのはやはりキミを想う気持ち
ただ少し違うのはこの心
キミを憎んでもいる
焦がれる強さは心室の心とは比べ物にならぬ
凶暴なほどキミに焦がれている
「だから独房に入れてある」
心臓に設(しつら)えられた
独房に
キミを想いすぎて傷つけようとする心を僕は
心臓の一室に閉じ込めているんだ
それをそれを今夜
「解き放つ」
もう僕は恐れない
キミを傷つけてしまうことを
恐れない
愛しているからこそ僕は
「キミを傷つけてしまうことを恐れたりしないんだ」
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