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2015年03月06日16:10

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「妻への家路」〜あまりにも切ないふたり

チャン・イーモウとコン・リーのタッグなんてなんだかひさしぶり。チャン監督は北京五輪の開会式で満漢全席みたいなことしてたし、コン・リーはすっかりハリウッド女優になってたし。ああちょっと前に「王妃の紋章」というのがあったか。どちらにしても煌びやかな世界に身を置いていたふたりがひさびさに原点回帰したのが今回の作品ってわけです。

文化大革命が終結して20年ぶりに解放された夫は妻のもとに戻るも、長すぎた心労がたたり妻は夫の記憶をすっかり失っていた。夫は娘とともに妻の回復を図ろうとするが…。ほとんどが1979年の話、まだまだ色彩に乏しい中国の社会あるいは人々の生活を逆手にとったのか、光線の使いかたがとても印象的なチャン監督の演出でした。

そしてとにかくコン・リーの演技が素晴らしい。その細やかな表情の変化にだけ注目していても飽きることがない。他の作品であればクライマックスにもってくるような、感動的な見せ場がけっこう続くんだけど、随所で彼女の演技は光ってます。いつのまにか50歳の大台手前になっていた彼女(中国の百恵ちゃんと言ってたころが懐かしい)だけどやっぱり大女優ですね。

そう、けっこうヤマ場があるもんだから、これは果たしてどういう結末を迎えるのか、そしてそこにおよんではどんな演技をコン・リーは見せてくれるのか、いやがおうにも期待はふくらむわけです。ところがラストシーンに用意されたのは…。これはなんというか意外でありつつも映画史に残る名シーンというのか、あまりにも切ない夫婦像がそこに。チャン・イーモウ健在です。

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