ヒロインが宝塚歌劇出身女優、脇をかためる役者たちがそれぞれ松竹新喜劇・元吉本新喜劇・OSK歌劇団・松竹芸人・吉本芸人ときた。そして演出は大阪人観察に長けた文筆家でもあるひと。このオール関西エンタ包囲網というべきキャスティングに、都会的なナイスガイを演じたかっての噂の刑事トミー国広富之はタジタジの様子。対照的に真島“マツケンサンバ”茂樹はそんなことどこ吹く風と、あいかわらずカラダをクルクル回転させていたけれど。
大正11年、大阪松竹座完成をひかえて松竹楽劇部養成所が組織される。舞台を夢みる少女たちの汗と涙の青春、夢のレビュー誕生までの泣いて笑ってまた泣ける物語。先週末からはじまったこの12日間のプログラム、あきらかに歌舞伎や松竹新喜劇、ジャニーズがらみライブの狭間“つなぎ”的なもの。しかしながら松竹座が完成するまでのストーリーをまさにその松竹座で観るという、実に興味深い“楽屋落ち”的設定。
ちなみに冒頭に書いたキャストは順番に舞羽美海・高田次郎&曾我廼家八十吉・山田スミ子・舞美りら・いま寛大(ちょっと待ってね)・キンタロー(ダブルキャストで私が観た回は別の松竹芸人)。そして演出はわかぎゑふ。誰にでもわかりやすい筋立てだったから、テーマのひとつである親子の情が浮き彫りになったクライマックスでは場内すすり泣き。そしてオーラスにはOSK歌劇団によるきらびやかなレビュー、このてんこもり状態こそが関西のエンタなのです。
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