全編を通して甘ったるくセピア色のスクリーン、セリフのやりとりもけっこうクサいし、L.A.の街なみもセットまるわかりのチープ感。だからこそ1940年代のロサンゼルスにドップリ浸れるのかも。実際にあったギャングと警察との抗争をベースにした「L.A.ギャング ストーリー」、テンポよく2時間があっというま、浮世のイヤなことを忘れてスカッとしたいかたにはおススメ。
ほぼ主役のジョシュ・ブローリンはこないだのウディ・アレン作品とはエラい違い、いかにも骨太なロス市警部を演じております。いっぽうライアン・ゴズリング(彼いま“旬の人”っぽいけどそんなにいいかなあ、女性にしかわからない魅力があるのかも)も独特のチャラいキャラ満開、その他ギャング壊滅のために集結したツワモノどもは誰もみな男くさく個性的。
そして最大の存在感を示すのがギャングのドン役、出ましたショーン・ペン。これがまたクサくていいんですよ、何かひとことしゃべっても、ちょっと動いただけでも。そう、かってはロバート・デ・ニーロやアル・パチーノあたりが演じたようなギャング映画独特のキャラ、その領域に彼は達してしまったのかと思うと、嬉しいようなちょっとさみしいような。
かっての西部劇からの引用や、おそらくギャング映画マニアにしかわからないような過去の作品のパロディがあるのかも。1940年代における最新兵器・先端技術を楽しむのも一興。派手な銃撃戦や人を殺める場面では多少えげつない描写もありますが、おおざっぱなようでいてけっこう緻密な演出も効いていて、これぞ間違いなく上級の娯楽作品だと思いました。
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