3D映画を見るのは初めてで。いや3D版を見たわけではないけれど、なるほどここは特殊メガネをかけてると立体感が増すのやなとだいたい判るのが面白くて。「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」、乗船していた日本の貨物船が難破してインドの少年がライフボートにひとりぼっち。ともに大海を漂うのは一頭のベンガルトラのみ。
大海原に漂う話なのだから当たり前なんだけど、とにかくスクリーンは水で溢れている。そしてそれは気候や時刻によってさまざまな表情を見せ、すべてが美しい。波ひとつない穏やかな海は水面(みなも)という表現をしたくなるし、いったんカメラが水の中にもぐるとそこは神秘的な色彩を帯びている。そして嵐のなか荒れ狂う大波さえも美しく思えてくる。
すっかり大人になった主人公の回想としてストーリーは展開する。前半つまりインドでの日々のなかで彼が複数の宗教を信じていることが説明される。そしてそれが漂流時における行動の基本というか伏線にもなっている。そう“宗教観”というのがこの作品の重要なテーマのひとつみたいだけど、こちら知識不足でそのへんは深く味わえない。
あの時点まで小さなライフボートにトラがいたことに気づかないのかとか、漂流のあいだこのニーチャンはヒゲが生えないのかとかツッコミ始めたらキリがない。それでも個性豊かな魚たちや動物たちそして自然の美しさの前には(それらがたとえCG処理だとしても)、そんな小さいことはどうでもよくなってくる。あと思わぬところでフランスの大物俳優が顔を出してました。
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