結論からいうと前作「アウトレイジ」よりずっと楽しめました。各キャストの相関関係=暴力団抗争の人間関係がスッキリしたせいかも。とにかく全員こわもての悪人、誰ひとりとして善人はいない。いちおう登場人物のなかに女性はふたりいるけどいわゆるスパイス的存在。いっそ女性キャストゼロの作品にしたほうが潔かったかも。
やっぱり誰でも一度は演じてみたいのでしょう、そうそうたる顔ぶれの男優たちもワル役をこなすのがとても楽しそう。印象的だったのは終始エキセントリックな加瀬亮、あいかわらずひょうひょうとした小日向文世、いつもボ〜っとつっ立ったままの松重豊といったところ。そして私が一番コワかったのはその顔つきがとてもリアルだった塩見三省かな。
西田敏行と三浦友和に関してはまだまだそこに“いい人”の残像を見てしまうんですよね。あとビートたけしの演技もコメディアンの影がどうしてもちらつくし。音楽を鈴木慶一が担当しているのだけれど、映画が始まるとそんなことすっかりわすれてしまって。たしか不安をあおる場面で“音響系”っぽいサウンドが流れていたような。
暴力団抗争における、各組織の損得勘定や力学を考えながら観ると面白いです、ここでアイツがコイツを殺るとこのあとどうなってこうなるとか。それにしてもコワいコワい。多くのチンピラどもが一撃のもとに殺られ、そのチンピラどもの何倍もの数の銃弾が飛びかう。そして残忍な殺しっぷりは前作より控えめというけれどそれでもまだまだエグい。
こういう映画を観ると、終演後に劇場の外に出てもなぜかビクビクしてしまうんですね。トイレで小用を足してても、誰かが入ってきたときはいきなり撃たれるんじゃないかと思ってドキドキしたり。でもそれこそ映画の持つ素晴らしき影響力じゃないですか。一度も観たことはないけど、「仁義なき戦い」を観たあともこんな感じだったのかも。
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