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2006年06月17日21:10

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●身辺雑記(77)/■人生と文学と政治 (5)

■人生と文学と政治 (5)

 ― ジャズに夢中だったころ ―



 ●きょうは雨。ベランダから見える裏のアジサイが
  雨に打たれながら、静かに咲いている。

  ビル・エヴァンスをかけたが、どうもしっくりこない。
  ダイアナ・クラールのザ・ルック・オブ・ラブにする。



 ●ダイアナ・クラール、ステイシー・ケント、ノラ・ジョーンズ。

  インターネットのMP3.COMがまだ、著名アーティストを
  含め、フリー ミュージックを流していた頃、私は片っ端から
  聞いて、お気に入りの曲を自分のホームページから聞けるような
  直接リンクを貼り、「日替わり」で毎日5、6曲流していた。


  多くは無名の、あるいは、日本ではCDも販売されていない
  アーティストだった。


  3000曲くらいは聴いただろう。どんなアーティストか
  私はまったく知らず、ただ自分が気に入ったアーティストと
  その曲を収集し、直リンクに貼り付け、毎日毎日その作業に
  熱中した。


  インターネットで「音楽」が無料で聞ける、そのことが私を熱中させた。

  アーティストがアルファベット検索できるようにし、選曲は
  そのアーティストの、最上のものから順に、多くて10曲くらいを
  目安に採用した。


  芥川賞作家「保坂和志」と知らずに、彼の書くものに違和感を
  感じたことを書いたと同じように、どんなアーティストか知らず
  ただ自分の耳で選んだ「曲」を流した。

  その中で、うえの3人は私の好きな、女性ボーカリストだった。


  もともと、長男が暇なときにジャズを聴くというので、私も
  聴き始めたのだが、彼女たちの歌声は、私に安らぎを与えてくれた。
  そして、ある日、西神中央の喫茶店で、聞き覚えのある曲が流れた。

  ダイアナ・クラールだった。そのことを帰省してきた長男に言ったら、
  「そう言えば、そんなCDが出ていたナー」ということで、
  ほかの二人も日本でCDが売られるようになった。また、
  なんでも、アメリカの音楽賞も受賞したらしい。



 ●妻がまだ帰ってこない。帰ってくるまで、ミクシイの日記を
  書くことにし、いま、ダイアナ・クラールを聴いている。
  雨の日に、これは合う。



 ●「人生と文学と政治」の続きであるが、これは、私が読んできた
  「本」の話でもある。

  「人生」と「文学」と「政治」が、バラバラにあるのではなく、
  それらは「生きること」に流れ込む。

  そして、「本」は「生きること」のために読んできた。


  「読書の快楽(けらく)」というような、ただ、面白い、
  「無償の読書」みたいな「本」も、私の読書経験にないことも
  ないが、私の読書の多くは、頭をぶつけて読む「薬」のような
  「本」が多かった。



 ●だから、私は「読書人」でも「読書家」でもない。

  ただ、俗っぽいところがあり、スノッブで、ペダンティックな私は
  背伸びをして、「本」を読むことがある。

  大学時代は、ご多分に漏れず「教養主義」に冒されて「本」を
  読んだ。


  しかし、まぁ、「本」を読んでいけば、そこには一定の傾向が
  生まれる。


  或る程度、系統的に「本」を読み出したとき、私には何本かの
  読書系統が形づくられるようになった。


  ひとつは、「教養主義」から読んだ「本」、たとえば、この
  ジャンルなら「この100冊」とかいう「本」を読んだ。



  世界の小説、日本の小説。「新書」や「文庫」。「世界の名著」
  なんて「本」もちょうど刊行がはじまった。




  もうひとつは、雑誌の「思想の科学」「展望」「朝日ジャーナル」
  系統の「本」たちだ。これらの雑誌に寄稿する人たちの「本」を
  読んだ。そして、その人たちの読んだ「本」を私も読んだ。


  そして、系統的に読んだのは、働き始めてから、労働組合や
  労働法や部落解放運動や教育運動の「本」を読んだ。


  そのほか、「映画」や「マンガ」や「絵画」の「本」も読んだ。



  講談社のブルーバックスの「本」、「化学」「物理」「地学・天文」
  「生物」系の「本」もずいぶん読んだ。


  また、「広告」や「マーケティング」、「食品科学」「品質管理・統計学」
  「食品衛生」「リスク・マネジメント」「微生物・理化学検査」や
  それから「表示」に関する「国内法・国際法・コーデックス」などの
  「本」を読んだ。

  あとの方は、「仕事」にも関係した。



 ●暇があれば、ボーっとしている方が好きだが、「本」は
  やはり読んだ方がいいと思う考えから逃れられず、関心のある
  「本」は、読みきらないのに、次から次に買った。

  ひどいとき、私が「躁(そう)」だったときなんか、1日に
  30万円の「本」を買った。

  「本」を読まないのに、「本」を買った。



  しかし、どんな「本」でもいいのではなかった。
  それらは、お金を払っても「読みたい本」だった。


  もちろん、「読んでない本」の集積場になることは明白にも
  かかわらず・・、である。



 ●ダイアナ・クラール、ステイシー・ケント、ノラ・ジョーンズ。

  三人を聴いて、いま、ビリー・ホリデー「奇妙な果実」をかけて
  いる。


  雨の日には、女性ボーカルがよく似合う。
  しっとり歌ってくれる声がいい。


  もうすぐ、妻が帰ってくるだろう。





 
■案内
  ・日記/「Home」案内


 
■参照
  ・人生と文学と政治(1)
  ・人生と文学と政治(2)
  ・人生と文学と政治(3)
  ・人生と文学と政治(4)
  ・人生と文学と政治(5)
  ・人生と文学と政治(6)
  ・人生と文学と政治(7)
  ・人生と文学と政治(8)
  ・人生と文学と政治(9)
  ・人生と文学と政治(10)
  ・人生と文学と政治(11)



■参考
  ・「人生と文学と政治」資料


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