去る9月15日は私が住む市の敬老会でした。毎年会には市長をはじめ関係組織が参加して、後期高齢者を招待した催しが行われます。今年は渥美二郎サンサートでした。開催される場所が住まいと極近いことから毎回参加しております。
前半にはご長寿を祝う挨拶があります。第二部としてコンサートがあるのですが、これもいつものことながら、ものまねショーが必ずあり、今回はまりもちゃん。ものまねは好きですがこの方は存じ上げません。失礼!。
さて、いよいよ渥美二郎が登場して、彼の生い立ちなどについてのトークをはさみながら、次つぎとヒット曲を披露しました。渥美はやっかいな病気を経験していて、全盛時代のハリはやや失いましたが、観客を最後まで魅了しました。何と言って渥美は演歌流しでのどを鍛えぬいています。流しといえば、北島三郎と渥美二郎。近年ではおかゆを思い起します。演歌を長く続け、そして名を馳せた歌手は歌がうまい。歌の勘所をしっかりおさえ、めりはりをきかせます。
1978年発売の「夢追い酒」は、渥美ならではの歌唱がさえます。そして、共作の1983年「釜山港へ帰れ」は、絶品といっていいでしょう。さまざまな歌手が歌っていますが、渥美の醸し出す歌唱は、お隣の国の人びとの胸を打ったというのがうなずけます。
1979年、フランク永井は「お前がいいというのなら」というシングルを発売していますが、その半年後に同名でアルバムも出しました。これに渥美の「夢追い酒」を入れています。フランク永井が歌う「夢追い酒」もすごいできです。渥美演歌の典型のような曲を、フランク永井はどう処理するのか。
不思議にさっぱりと歌っています。1975年発売のアルバム「魅惑の低音〜フランク永井大全集」では、「兄弟仁義」「函館の女」、あるいは「なみだの操」「女のみち」といったど演歌を歌っているのですが、さりげなく歌いこなしています。聴いていてド演歌ではない。都会派ムード歌謡の帝王がド演歌に挑戦すると、こんな歌謡曲になるのだという典型を見せています。
作詞家がいて作曲家がいてひとつの作品ができる。それをどのような歌手がどう理解して、どう歌うのかで、こんなにも違うものになってしまうのかという、不思議な体験ができる、といった感じです。機会があれば、ぜひ皆さんにも聴いて欲しいと思っています。
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