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2026年09月13日14:14

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名曲にっぽん「ムード歌謡2Hスペシャル」

「徳光和夫の名曲にっぽん」BSテレ東の人気番組です。9月11日では「ムード歌謡2Hスペシャル」ということで、鑑賞させていただきました。流行歌・歌謡曲の世界で、日本では諸外国と違い妙に細かいジャンル分けがあり、ムード歌謡というのが定着しています。
 何を「ムード歌謡」というかの判断は諸説いろいろあって、いまだに明確な線はないのですが、夜の盛り場、ナイトクラブ、都会の夜の男と女、大人の愛と別れ、といったことに絡んだ曲といえばいいようです。同時にこうしたジャンル分けに大きく貢献したのが、フランク永井の恩師である作曲家吉田正で、吉田の作った作品はざくっとムード歌謡と呼ばれることが多いようです。
 吉田を恩師に持つフランク永井作品、松尾和子作品はほとんどが、ムード歌謡にくくられています。このジャンルは、子供とか明るさとか田舎(地方)、義理人情、股旅ものとかは反対語のようです。
 だから歌謡番組は数々あれど、わがフランク永井が出場するのは極端に限られ少数派になります。昭和歌謡の全盛時代には、そうした特別なジャンル分けがあったわけではなく、ラジオでは「佐伯孝夫作詞、吉田正作曲…」という歌を紹介するアナウンサーの声は、子供ながらに耳にこびりついていました。
 いつもの悪い癖で、横道が長くなりすみません。
 フランク永井や松尾和子が亡くなってからもはやずいぶん経ちますので、歌番組でも、いくら当時は人気だった歌手とはいえ登場するのはおのずと少なくなります。幸い徳光和夫や宮本隆二、日本歌手協会、昭和は輝いていたスタッフなどがファンでおられて、機会を作って蘇られてくれています。ほんとに感謝に堪えません。
 さて、今回は新人に中村唯人という男前の若い歌手が「好き好き好き」を歌ってくださっていました。またベテランの川中美幸が松尾和子の「再会」を歌うという場面がありました。
 「好き好き好き」はただバカみたいに「スキ」を繰り返すだけの超シンプルな歌なのですが、トータルでは大変ユニークな曲です。ムード歌謡の定義に反する若者、明るさ、はずむリズムの曲です。当時大ヒットしました。1960年には大映映画が作られました。「有楽町で逢いましょう」の主演川口浩を使って、姉妹編としています。箱根に向かうバスのなかでフランク永井が歌います。この曲の魅力を最大限にアッピールしています。
 出だしの「すき…」の歌唱は、そらくですが、フランク永井ならではの素晴らしい発声になっていて、これは誰がカバーしても越えられない魅力的なもので、ヒットした理由がわかります。まったく私には無名の中村唯人がどう歌うのか、注目して聴きました。まあ二世代も後に生まれた若者です。普通に難なく歌われていましたが、これからの成長を期待します。
 松尾和子の「再会」は川中美幸。川中は声質が独特で、川中節を抑えに抑えて歌わないと、曲によっては台無しになりかねませんが「再会」は気合を入れていましたね。踏ん張っちゃうのではなく、丁寧にという意味です。よかったと思います。
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