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2024年06月05日14:36

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フランク永井「魅惑の低音シリーズ」第四巻までビクターが公開

 「魅惑の低音」といわば、言わずと知れたフランク永井のキャッチフレーズ、この間何回か取り上げてきましたが、1958(S33)年から1964(S39)年の長きにわたって第14巻まで発売された、フランク永井の初期LP(10インチ盤)シリーズは、フランク永井のLPの超ヒット商品でした。
 シリーズを終えたのはひとつは時代は急速にSPモノラル盤からステレオ盤に変わっていったことと、LP盤のサイズが13インチに企画がレコード会社全社的に変更していったからです。全体としては「ステレオハイライト」シリーズに移行していきます。
 フランク永井がデビューしてそれほど経たないこの時期の歌手としての魅力は、大変すばらしいものがあります。何といっても、声の伸びです。フランク永井の「魅惑の低音」というチャッチはそのままなのですが、知る人ぞ知る「高音の魅力」が楽しめた時代でした。私がフランク永井を、優れた歌手として絶賛する理由は、低音から高音域に、質を変化させることなく、一直線に伸びる点です。
 低音歌手というのはフランク永井と並んで石原裕次郎、水原弘と何人もおります。この方々は質を保つことに安定感があります。ただ、他の歌手となると、ある音域を超えると無理が生じるケースがありあす。裏声のようなものになったり、結果その音域に「自信がない」ような印象を聴く人に与えます。
 フランク永井の素晴らしいのは、どのような音程であっても、すうーと、自然に発声できている点です。女王美空ひばりが、通常音とファラセッとを切れ目なく発声できたのに匹敵する能力です。

 さて、この時代の音源がビクターからボチボチとリリースされているのを幾度か取り上げました、「魅惑の低音」第1集については「デラックス」と称して、フランク永井が曲を紹介するスタイルのバージョンが公開されたのは今年4月で、「デラックス」と呼ぶだけあって、初期LPにない曲をたっぷりと入れ込んだものでした。
 翌5月には、第2〜第4集がリリースされました。
 第2集には「大阪の花」という曲がボーナスで入っています。私は「データブック」を編纂する際に、このSP盤がいくら探しても現物を入手することができずに、大変苦労した記憶があります。一時は、本当にこんな曲が発売されたのか、と疑ったほどでした。A面は「大阪まつり」という曲で、市丸、曽根史郎、藤本二三代が歌っています。
 第4集には「古いタンゴ」がボーナスです。A面は「林檎ッコ」です。B面に埋もれてはいますが、隠れた名曲です。
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