ナチスによるユダヤ人大量虐殺〜ホロコーストはなかったと主張する英国の歴史家アーヴィング、それを許せない在米・アトランタのユダヤ人歴史学者デボラ(レイチェル・ワイズ)。やがてアーヴィングがデボラを名誉毀損で提訴、ふたりの対立は法廷に持ちこまれ、彼女はロンドンにまで向かうことになる。真実を追究する法廷劇、これもまた“Based on a True Story”。
彼女のために大弁護団が形成される。当然ながら英国の精鋭弁護士ばかり、彼らに囲まれただひとりのアメリカ人であるデボラはやがて葛藤と孤独を覚えることに。裁判の戦術においてもストレートに攻めたいデボラにたいし、弁護士たちはひとつずつ丹念に証拠・根拠を積み重ねていく。このあたり両国の司法制度や国民性の違いを浮き彫りにしていて実に興味深い。
かってのオスカー受賞作「ナイロビの蜂」でもそうだったけど、こういう生真面目なキャラクターはレイチェル・ワイズのハマリ役(彼女がロンドン出身なのが面白い)、そしてこの弁護団を演じている英国人俳優たち、みなどこかで見たような顔ばかり。調べたらこれまでけっこういろいろな英国作品で味のある演技を重ねていたバイ・プレイヤー達だった。
原題はシンプルに「DENIAL」。否定・否認・拒否という意味だけど、なぜわざわざこの邦題にしたのだろうか。単なる言葉合わせか、ひょっとして日本人の国民性をかんがみたのかと思いつつ観たけれど、こちらの浅い読みかたのせいか、正直そこまではわからなかった。息づまる裁判の行方とともにそのあたりも合わせて味わっていただけたらと思います。
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