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2016年12月30日15:35

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「上海帰りのリル」2つのカバー、フランク永井と根津甚八

 根津甚八が亡くなった報道がなされた。個性派の俳優であっただけに惜しまれる。歌も歌っていた。ご冥福をお祈りします。
 一昨年にユーキャンから「フランク永井の世界」というCD-BOXが出たのだが、そのなかに私も初めて聴く「上海帰りのリル」が収められている。このことを紹介したら、当日記を見てくださっているIさんから「根津甚八もその歌をカバーしているのだが、ジャズ風でなかななかいきだよ」とコメントをくれた。
 フランク永井の歌う「上海帰りのリル」もジャズアレンジ。その歌をIさんに聞いてもらうと「そうそう、根津が歌う出だしもこんな感じで、他の歌手のとは一味違うのだ」と。
 じゃ根津版を聴かせてよ、ということだったのだが、そのときは見つけられずにそのままになっていたのだが、それが訃報をうけてか、youtubeにあげた方がおられて聴けた。なるほど。。。。
 「上海帰りのリル」は幾度も紹介していることだが、フランク永井に多くの曲を提供してきた渡久地政信の名作。渡久地は歌手だったが自らのヒットがでずに苦汁をかみしめながらキングへ移る。作曲のセンスがみこまれて、津村謙に作ったのが「上海帰りのリル」だ。
 津村は「ビロードの声」とキャッチが付けられ一躍大スターになった。日本が大陸に軍事進出し、敗戦で国外にいた邦人がちりじりになる。後後まで尾を引くさまざまな悲劇がおこる。親族や想う人が別れ別れになる。いまはどこにいるのか。もしかして生きていて再開できるのではないか、という淡い期待でついついあてもなく探してしまうはかなさ。
 当時、多くの人の気持ちであった。これが東条寿三郎の詩に異彩を放つ渡久地が情緒たっぷりな曲をつけ、津村謙が見事に歌い上げた。
 フランク永井は後に「夜霧のブルース」「上海ブルース」などその当時の時代を映した人気の歌を多くカバーしたLPを出している。「上海帰りのリル」はそれまでリリースされていなかった。いまでもジャズ風の編曲者が判明していない。

 さて、筆者はyoutubeをみることはほとんどないのだが、このたびふと「あるかな」と探してみた次第。「上海帰りのリル」は多くの歌手が歌っているのは知っている。そのレコードも聴いているのだが、それら多くがアップされていることにびっくりである。
 以前に美空ひばり、坂本冬美、石川さゆり、中村美津子、山内惠介のを触れたが、これらはみなアップされていたばかりか、好きな歌手でもある松原健之のもあった。またここ歳いくたびにうまくなってきた新沼謙治のもあり、なかなか聴かせる。
 また、これは同名で映画化されてヒットしたが、当然のようにそこで津村本人が登場して歌っている。映画での歌は、レコードでの歌と異なる場合がある。その例は、やはり別項でも触れたがフランク永井の「有楽町で逢いましょう」だ。映画での歌唱はまた異なる。特にこの映画では4番?歌詞まで歌を聴けるという特典?がる。
 その映画の中での津村の声だと思う「上海帰りのリル」も聴けたのは、なんと、さすがにyoutubeの世界(時代?)なんだな、と思いにふけった。

 「上海帰りのリル」三昧で、いよいよ今年も終わろうとしている。
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