今回の五輪でもっとも感動した瞬間と言えば、やっぱり陸上男子100m決勝。8人全員9秒台での写真判定とはデッドヒートの語源そのもの。サニブラウンが9.96出しても全体で13番目、準決勝敗退なんて日本人が10秒切ったときぐらい決勝に行かせてくださいよ。とにかく人類の肉体的限界を競う場が五輪だとすれば100m走はその究極。
そう、もし五輪全競技全種目のなかで、たったひとつしか残してはならぬとゼウスの神がおっしゃったとしたら、まちがいなく残るのは100m走だろう。などと言いつつ、話は急に下世話な方向に振れて、同じ陸上男子400m決勝のほうのフィニッシュは、競馬のレースにおいて差し馬がゴール前で急襲してくる様を想像してしまった。
リアルタイムでほとんど見なかった者が言うのもなんだけど、人類の肉体的限界という意味では、日本人選手の活躍ばかりでなく、世界のアスリートの究極の戦いをもっと見たかった。ところがダイジェスト番組は時を追うごとに日本人選手の話題ばかり、ネットは選手・メディア・観客席など対象を問わず”美人探し”ばかりしていたし。
ともえ投げにはじまりやり投げにて終わった日本人選手の活躍、その一方で不覚にも出場できなかった宮田笙子や前田穂南は、自分が出るはずだった競技とどこでどのように向き合っていたのだろう。日本選手団の団長が、大会後の会見で(好成績を残した)メダルの数にはいっさい触れることなく全選手を讃えたのは評価したいと思います。
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