1973年に「CD-4によるフランク永井ビッグヒット」(CD4B-5041)が発売されました。
内容は、⑴有楽町で逢いましょう ⑵夜霧の第二国道 ⑶羽田発7時50分 ⑷東京午前三時 ⑷こいさんのラブ・コール ⑸夜霧に消えたチャコ ⑹君恋し ⑺霧子のタンゴ ⑼西銀座駅前 ⑽加茂川ブルース ⑾大阪ぐらし ⑿俺は淋しいんだ です。
まさにフランク永井の代表作品といってもよい、まさにビッグヒット10曲が収められています。
取り上げたのは、CD4Bとは何だろうということです。この盤は聴いてみると、明らかに他の盤に収められているフランク永井の歌唱との違いを感じます。
デビューしたのが24歳のときでしたので、この盤を吹き込んだのは42歳です。歌謡界をリードする大スターになっていました。声の調子も最高のときでした。
元の歌を吹き込んだときは主にモノラルで、多くの曲はSP盤だったので、その声と歌唱が耳にこびりついているファンからすると、驚くべき商品と言えます。
ステレオであることと、成熟した魅力を増したフランク永井の独特の声と歌唱で、おそらく誰もをうなずかせる作品になっています。
当然ですが、18年経ったからと言って奇をてらった姿勢で作れば、ファンは離れたでしょう。だから、基本的に同じ雰囲気を保ちながら、魅力を増幅して聴かせる必要があります。
これが見事にはまったのがこの盤と言えるでしょう。「有楽町で逢いましょう」だけは、ここでは編曲の名人寺岡信三が編曲していますが、他は元曲と同じです。
「有楽町で逢いましょう」は元曲は佐野鋤(後雅美)ですが、1962年に恩師吉田正が自ら編曲した「ステレオ魅惑の低音傑作集」(SLV-13)を出していますが、ビクターの正式なフランク永井の歌唱では三番目の編曲です。
確かに聴いていても耳にここちがよい歌唱は、盤のタイトルにもうたっている「CD4」という録音方式がなしたものなのだろうか。「CD4」とはいったい何なのでしょう。いろいろ調べても、単純にわかりません。まぁ、どこにでもこの世界で出てくる「ドルビー」というのと、理解不能は同じです。
テープレコーダーがあって、何かを自分で録音するような場合でも、ドルビーは使われているということのようです。何となくそうかなと思えるのは、おそらく、ただ録音した音は雑音もあり、機械的に音を拾っただけだからフラットで、聞き取るときにターゲットが浮き上がっていないのでしょう。
それを、どんな技かわからないけど、クリアにして、ターゲットというか聞き取りたい音を浮き上がらせる工夫がなされているのだと解釈します。
CD4は、どうも、4チャンネルで録音し、それを独自のミキシング技法で盤に刻み、4チャンネルに分離できるステレオ装置で再現するというのはわかります。だが、一般の左右2つに分離する装置でも、ただのステレオ録音再生より、音源再生がよく音源への忠実度が高いとのようです。
現在はCDやストリーミング、ハイレゾの時代です。そこで、業界では当時の2チャンネル通常ステレオ音源から、さまざまな工夫をして高音質なCDを作っています。元音源がさらに4チャンネルであれば、CD4技術を使って、高音質なCDを作ることが可能なようです。
以前にも書きましたが「フラック永井ステレオハイライト」という6枚のシリーズがありますが、これはビクターからハイレゾ配信をしています。
ならは、CD4で録音されているものは、CD媒体で復刻してほしいものです。とうぜん、ストリーミングでのハイレゾも喜ばれるはずです。
フランク永井のCD4Bは、最初の作品は「at BELAMI」(1972:CD4B-5029)です。「横浜・神戸・長崎〜港を唄う」(1973:CD4B-5051)の3枚があります。前者はライブ、後者はカバーの盤です。前者はMEG-CDからCD復刻され、現在LABEL ON DEMANDから購入できます。
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