男子ばかりの野球部にひとり混じる女子高生スイン(イ・ジュヨン)、回転力のある速球を武器に目指すはプロ野球の世界。ところが女性であるという理由だけで入団テストは門前払い、そこへ新たに野球部コーチとして着任したのがジンテ。彼のアドバイスによりナックルボールをマスターしたスイン、彼女の運命は少しずつ動いていく。
常にそうでないと男性競争社会のなかではやっていけないのだろう、スインは意志の強さがいくぶん表に出過ぎた、ぶっきらぼうでクールな女性。初めてその笑顔が見れるのはずいぶんと時間が過ぎてから。ナックルによって道が開ける彼女、ただ固定概念を少しずつ切り崩すその生きかたは、あくまで直球勝負に徹しているかのような。
戦力のひとつとしてスインに注目するプロ球団は、かって門倉が在籍、すこし前まで監督がT・ヒルマンだった韓国リーグに実在する仁川のSKワイバーンズ。ヤマ場のひとつ、球団代表とスインとのやりとりはジェンダー問題にも通じ、いまこのご時勢、実在チームの言葉だけにちょっとナーバスになっているような気がしないでもない。
この手の作品には欠かせない、緊張感あふれるある状況がなかったのは残念だけど、それは続編をお楽しみにということか。そう、誰もがこの物語の続きを観たくなるようなエンディング。ただし、パート2になるや急にテンションが変わる作品もまれにあり、ここはあくまでも直球を主体にしたまま最後まで投げ切ってほしいと思います。
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