いきなり近田春夫へのインタビューから始まる今回の特集、タワレコで手に取るや思わずレジに向かってしまった。個人的には彼の存在なくしてこの偉大なメロディーメイカーと正面から向き合うことはなかったから。高校時代の深夜12時半あたり、雑音だらけのラジオの向こう側で筒美楽曲の素晴らしさを日々熱く語っていたDJが近田春夫。
1998年「レコード・コレクターズ」1月号掲載、ご本人のインタビュー再録に続くのは、年代ごとのヒストリーをはさみながら、1967年の弘田三枝子から昨年の田所あずさ(声優)まで、いったい全部で何曲あるのだろうか、ほぼ半世紀にわたる同誌お得意の名曲ガイド。またまた「ああ、この曲も筒美楽曲だったのか」という思いがたびたび。
そう、訃報に接してからこちら、筒美京平がちょっとした雑談にまじること何度か、それが音楽好きの相手であれ、あるいはまったくの真逆、ふだん音楽にさほど興味のない相手であれ、共通して口にするのは「あの曲も筒美京平やったんか!」という言葉。これこそが(パフォーマーではなく)職業作曲家として最大の名誉ではないかと。
そういえば先日の東京行き、行き帰りの新幹線車内ジングルは彼の楽曲(「AMBITIOUS JAPAN!/TOKIO」)のサワリだったし、武道館で観たクレイジーケンバンド、ライブ前に流れていたBGMは追悼の意味もこめてすべて筒美楽曲だった。こうやって彼の秀でた作品はいつまでも聴き継がれていくということ。あらためてお悔やみ申し上げます。
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