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2020年08月12日16:20

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「れいこいるか」〜ふたりの絆、そして神戸

阪神大震災によってひとり娘・れいこを亡くした夫婦、伊智子と太助のその後の23年間を描いていく。舞台の中心は神戸・長田界隈、ふたりをとりまく市井の愛しき人びとを追った人情ドラマでもあり。監督は「苦役列車」の脚本を書いたいまおかしんじ。震災直後から原案を温め、四半世紀が経った節目に作品として世に問うたとのこと。

夫婦の物語とは言いながら序盤でふたりはあっさりと離婚。一見淡々とした日々が流れているような下町、それでも人々にはけっこう様々なことが降りかかる。ただ観る側がそれらを重く受け止めている間にも、それを笑い飛ばすかのように年月がポンと飛んで行く。そしてそのたびヒロイン伊智子は別の男に乗り換えていたのだった。

もちろん阪神大震災とひとり娘れいこの喪失はこの物語を最初から最後までずっと底支えする大きな出来事。ただあまりその重みに寄りかかるよりは、ひと組の男女そしてふたりを取りまくあまりにもベタな下町の人々の、情と絆の群像劇がたまたま神戸を舞台にしていた、ぐらいにとらえたほうが案外面白く味わえるかも。

過去あの大震災を描いた作品はいくつもあり、大地が揺れたその瞬間も様々に描かれてきたけど、今回はまったく予想だにしない状況、物語のツカミとしてはおおいにインパクトあり。説明不足の部分も多少あり、全体的に粗っぽい手ざわりながら、関西出身のいまおか監督が醸しだす泣き笑い精神は十分味わえる作品だと思います。


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