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2020年06月19日12:35

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私製「フランク永井初期ピアノ演奏集」を楽しむ

 コロナ禍で自宅で過ごす日が多かった。そこで、時間を利用して楽しんだのが「フランク永井初期ピアノ演奏集」。
 これは私製のアルバムで、作成されたのは筆者が映画の紹介でご紹介させていただいたzさん。若きころからのフランク永井大ファンで、自ら当時はよく歌われたという。カラオケなどない時代で、演奏を伴ったバーとかクラブ。そこで親しくされておられたピアニストが、フランク永井の曲を弾いたのを録音されていて、これを近年にCDにしたというもの。とんでもない貴重なものである。
 収録曲は、下記のとおりだが、時代を反映している。フランク永井は1955年にデビューしたのだが、4枚のジャズ盤はヒットせずに、腹を決めて流行歌手に方向を変える。その最初の曲が「場末のペット吹き」。1956年の10月。その後、誰もが知るようにデパート「そごう」の東京開店キャンペーンで「有楽町で逢いましょう」を歌い全国的な人気を得た。
 これで歌のうまさとフレッシュさが魅力に感じられて、出したレコードがさかのぼって大売れする。収録されている演奏曲は、まさにこのときの曲24曲。

01_場末のペット吹き 1956
02_たそがれシャンソン 1957
03_13800円 1957
04_東京午前三時 1957
05_夢がやたらに見たいのさ 1956
06_花売り娘とギター弾き 1957
07_哀愁ギター 1957
08_ひとり暮らしのサキソフォン 1957
09_泣くなサキソフォン 1957
10_夜霧の第二国道 1957
11_有楽町で逢いましょう 1957
12_からっ風の唄 1957
13_街角のギター 1957
14_追憶の女 1958
15_たそがれ酒場 1958
16_公園の手品師 1958
17_東京ダークムーン 1958
18_ここも寂しい町だった 1958
19_雨のメリケン波止場 1958
20_西銀座駅前 1958
21_夜の波紋 1958
22_哀愁の海 1958
23_夜霧の南京街 1958
24_ギターと女 1958

 zさんの所有していたこの音源は貴重だ。ファンとしての深さの度合いを感じ取れる。ピアノ演奏なので当時どんな楽譜か分からないが、さすがプロという腕を聴かせてくれる。じっくりと聴いてみる。どっと当時のことが頭をよぎっていく。知っている部分は歌詞を思い出し、口ずさんでしまう。
 何かしながら、BGMとして流してもいい。全部好きな曲だが、特に「東京午前三時」「夜霧の第二国道」「追憶の女」などはたまらない。

 youtubeなどをみていると、フランク永井の代名詞ともなっている「有楽町で逢いましょう」「君恋し」「おまえに」などがピアノ演奏でアップされている。「夜霧の第二国道」や「東京しぐれ」というのもあった。
 コロナ禍が話題になり、三密を避けた異様な生活スタイルが半年ほど続いている。この間にテレビ番組でフランク永井はどうだったのだろう。唯一まともに扱われた?のはこのコラムでも紹介したBS-TBS「昭和歌謡ベストテンDX」だけだったといっていい。
 ただ、ここでは本人映像がなくファンががっかりだったと書いた。だがこの番組であえて特記するならフランク永井が歌った曲数をほぼ正確に紹介していたことではなかろうか。
 CSの有料専門チャンネル「歌謡ポップスチャンネル」では月に1、2回程度フランク永井の曲が流れるよ、と知人から聞いた。だが、内容はやはり本人歌唱の映像はなく、CDの音源の放送だという。
 6月は恩師吉田正の亡くなった月だが、1921年1月20日が誕生日なので、今年は記念すべき生誕百周年となる。コロナ禍であいにく催しの見通しがたたないものと思われる。コロナ禍を去った後にフランク永井+吉田正で、明るい記念の何かが登場するのを期待したと願っている。

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