チラシに鈴木慶一と水越けいこ、そして同じくお気に入り女優だった故・木内みどりの名前を見つけてからというもの、この岩井俊二監督の新作は私にとってふつうの映画でなくなってしまった。福山雅治や広瀬すずなんてこのさいどうでもよろしい。とにかく自分の身内が映画に出るような、ドキドキした気持ちでスクリーンの前に陣取ったのだった。
鈴木慶一も水越けいこも、実際よりはずっと老境に入った人物を演じていた。いやそれはこちらが勝手に抱いているイメージとのギャップ、実年齢を考えれば等身大なのかも。鈴木慶一はいつもどおりというか、セリフはほとんどなく視線を宙にさまよわせたままの初老の男。そして映画初出演の水越けいこ。こちらはひと騒がせな義母を熱演、おもわず笑ってしまった。
こういうキャラをこなせるベテラン女優なら他にいくらでもいると思うけど、キャスティングに至ったのはどういう経緯なんだろう。そのあたりは来月のライブで彼女の口から語られるはず。そして彼女の”老いらくの恋”の相手がなんと小室等。ふたりして音楽夜話でも語るのかと思ったら、もうちょっとのところで"冥土の旅の六文銭”的なあたふたした展開に。
それにしても義理の両親に鈴木慶一と木内みどり、実母に水越けいことはなんと(おそらく私だけにとって)魅力的な家族構成なんだろう。おまけに嫁ハンが松たか子ときた。そしてこのうらやましい立場にいるのが庵野秀明。これまた役柄もふくめてアニメファンにはツッコミどころ多々…と周辺部分がいろいろと興味深い作品であることはたしかです。
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