まったく予期していなかったぶん感動は大きかった。そのとき私は取引先2代目社長そして日本語OKイケメン英国人コーディネーターとタクシーのなか、その周辺はふだんあまり仕事では縁がなく、なぜその方面に向かっていたのかいまでもさっぱり思いだせない。角を曲がったタクシーがほぼ直線の街路に出たとたん、なにやら見覚えのあるアングルが…。
…というのはウソ。この雰囲気の街並みなんてロンドンにはいくらでもあり。そう、「うわうわうわ〜」と心のなかで叫んだのは窓ごしに「ABBEY ROAD NW8」と書かれたストリート標識を見たとき。やがておなじみのEMIスタジオが目の前を通過、心のなかの「うわうわうわ〜」は1オクターブ上がって、「…ってことは、あの横断歩道はもう過ぎてしまったのか」と。
いや、かりにそこで感動を口にしたとしても、しっかり分かち合えるメンバーだったと思うんだけど、それができなかったのは、たぶんそのとき車中ではシリアスな仕事の打ち合わせの真っ最中だったのではないかと。あと社長の英語はコーディネーターの日本語よりずっと堪能、当然打ち合わせは英語オンリー、こちらついていくのに精いっぱいだったような。
世界中のひとが、しっかりとした意志をもってめざす超有名スポットに、こんな出逢いかたをするのもまたいいかなと。結局アビー・ロードとはそれっきり、まあいつの日にか横断歩道をしっかりと自分の足で踏みしめて渡り、この日のリベンジを果たしたいと思っています。…ということで、このアルバムが英国で発売されて、きょうでちょうど50年ということです。
ログインしてコメントを確認・投稿する