やっぱりカッコええわ、このひと。数年前の欧州ライブの映像を見たらずっとストゥールに座ったまま歌ったりしていて、ああもう年老いたかなと思ってたんだけど、そんな雰囲気まったくなし。スリムな身体で軽やかにステージを動き回り、「東京ジョー」ではあいかわらず白眼をむいていたし、「恋はドラッグ」のラストではきっちり腰をくねらせていた。
ギターのクリス・スペディングを含むバンド8名とそろって全身黒ずくめ。フェリー氏の白シャツは最初からはだけていたけれど、第3ボタンがずっと止まったままのジャケットを最後まで脱ぐことはなく装いに乱れなし。後ろ襟がずっと立てられたままだったのはフェリー氏ならではの美学かもしれないが、見ようによっては学ランに見えないこともない。
選曲に文句のつけようなし。パーフェクト。ロキシーの1st&2nd、いわゆるロキシー・クラシック(ⓒ今野雄二)がここまでふんだんに歌われるとは。独特の浮遊感そして不安感をあおるイントロが流れるだけでオールスタンディング3列目ど真ん中にいた私はゾクゾク。どういう意図なのかわからないが、イントロを短くした曲がいくつかあったのが興味深かった。
生まれて初めて観た海外ミュージシャンのライブが42年前の彼。私は16歳からまもなく58歳、彼は31歳から73歳に。きのうは弟夫婦とその友人、カレー屋「パジャマラマ」のマスター、D・ボウイオフ会の女性たち、そしてポップス出前寄席の面々が期せずして集まり、大げさながら自分史における同窓会のよう、これぞ素晴らしきフェリー・マジックだと思った次第です。
ログインしてコメントを確認・投稿する