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2019年01月16日17:20

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稀勢の里、悔いのない引き際

いまから10年ほど前、わずかな期間ながら25歳以下の幕内力士がひとりを除いてすべて外国出身力士になったことがあった。朝青龍が最強の時代、伸び盛りの若手には白鵬や日馬富士がいて、琴欧洲を筆頭に欧州出身の力士もけっこういた。この状況のまま10年も経つと角界はエラいことになるなあと思った。そしてそのひとりの日本人力士というのが稀勢の里だった。

そしていまがその10年後。番付が外国出身力士で独占されるというところまでは進んでないけど、この間に稀勢の里が背負ったプレッシャーはいかなるものか。左からのおっつけ一本でのし上がってきた力士が左肩のケガ。そのケガとの闘いが横綱としてのすべてだったかもしれないけど、彼は日本人力士代表としてのプレッシャーとも10年間闘っていたということ。

結局のところは生まれついた時代が不運だったということになるのかな。昭和の時代だったら大横綱としてその名を残したのだろうか。後世の相撲ファンは、ワースト記録ばかり次々更新した横綱時代2年間の星取表を見てどんな力士を想像するのだろう。今後は角界を取りまく人たちが、彼の本当の強さを後々までうまく伝えていくことができたらなと思うのだけど。

長い大相撲の歴史を考えると残念なことかもしれないけど、日本生まれで両親がそろって日本人で、二世力士でもなければ学生相撲を経験することもなく、中卒のたたき上げのまま横綱にまで昇りつめる力士、つまり稀勢の里のような力士はおそらく最後、これからの角界にはまず現れないと思う。彼はまさにそのシコ名の通り”稀な勢い“だったということです。
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