第二次世界大戦のさなか、ドイツ軍によって追いつめられた英仏連合軍兵士40万人をフランスの港町ダンケルクから救出した史上最大、そしていまでも英国人の誇りとして語り継がれている作戦を、陸海空それぞれの視点から同時進行的に描いていく。監督は「ダークナイト」「インセプション」「インターステラー」のクリストファー・ノーラン。
とにかく全編通しての緊迫感がハンパなものではない。いや、何ものべつまくなしにドンパチやっているわけではなく、スクリーンに大海原と大空ばかりが映っている時間がけっこうあるにもかかわらず。それでいてこのテンションの高さはなんだろうと思う。もちろん臨場感は言うことなし、リアルな爆発音はもちろんのこと、金属音やちょっとした水滴の音にさえビクッとしてしまう。
英国人俳優好きにはたまらないキャスティング。キリアン・マーフィーはあいかわらずミステリアスだし、ケネス・ブラナーはほとんど立っているだけながら存在感あり。ワン・ダイレクションのハリー・スタイルズ君が出てるのかと思っているうちに(彼ってこんな顔してたっけ?)、結局一番オイシイところをさらっていくのがトム・ハーディだったりする。
CGはいっさい使わず、あくまでコダックのフィルムにこだわるノーラン監督。古きよき時代のカラー映画を思わせるような、やや青みがかったスクリーンの色合いに、ドーバー海峡の大海原そして天空の蒼い色が効果的にからまっている。ぜひとも大きなサイズのスクリーン、そしてできるだけ音響設備のすぐれた環境でこの臨場感を味わっていただきたいと思います。
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