謹賀新年。
サザンオール・スターズの桑田佳祐。暮れに解散した話題のSMAPとならんでビクター・エンターテインメントの稼ぎ柱といえるサザン・オールスターズの桑田佳祐が、昨年暮れに発売したDVD「桑田佳祐ザ・ルーツ」。
1978年「勝手にシンドバッド」で登場以来、その異色の歌唱が一気に注目をあび、かもしだす独特のムードが熱狂的なファンを魅了してきた。そのカリスマ的な根強さは圧倒的といってよいかもしれない。桑田がWOWWOWの特別企画で昨年「偉大なる歌謡曲に感謝〜東京の唄〜」番組が放映された。
これがあらためてDVDで発売されて話題を呼んでいる。流行歌が彼の音楽のルーツという位置づけだ。流行歌が彼のファン層に複雑に入れ込んでいて、その後もコンサート企画〈昭和八十八年度! 第二回ひとり紅白歌合戦〉での収録もあり、3月に発売が予定されている。NHKでの桑田番組が組まれて紹介されている。
「ザ・ルーツ」では、歌謡曲の代表格ともいうべき20曲収録されている(後者はNHK紅白で歌われた人気曲厳選55曲という豪華版)。特に「東京」にこだわった選曲。どの曲も誰もが知る昭和の名曲。多くの人に口ずさまれた曲ばかりだ。
フランク永井ファンには嬉しいことに、「有楽町逢いましょう」と「東京ナイト・クラブ」が含まれている。東京ナイト・クラブは、原さんとのデュエット。
先日は「あの人に会いまた」というBSの人気番組で井沢八郎が取り上げられていたが、ここでは桑田の「あゝ上野駅」がこのDVDから紹介されるなど、あまりテレビに登場しない桑田の露出も最近に多くなってきている。
大好きな「車屋さん」まで入っているのにはおどろきだ。その時代確かに「東京」は日本中から集まった。東京は田舎からみたら知らない都市であり、流行歌で知るイメージが先行してその幻想が強いあこがれを生み出した。戦争でひどく破壊された生活からの復興をしゃにむに負った。幸い、特需など景気を押しやる要素が働いたこともあり、未来への夢と希望と活気があった。閉塞感が覆う今では想像もできないかも知れないが、そのような時代であった。
大雑把ではあるがやはり「昭和歌謡」の力と光がそうした流れに大きな役割を果たしたのではないだろうか。桑田佳祐の歌を生み出す背景になったのは確かだろう。
政治経済分野では世界的な地響きをとどろかせた2016年であった。
2017年が始まったが、ただただ平和と安寧に向かうことを願うだけだ。未来の人びとに負担を負わせることや、自然を人為的に壊すことで豊かな恵みが得られなくなっていく方向が少しでも止められるように念じるだけだ。
社会を曇らすこうした様相が多くの人びとにストレスを感じさせているが、それを癒し未来への希望と勇気を呼び起こすのが音楽の力ではないだろうか。今年もフランク永井が残した歌を中心にして、いろいろと考えてみたい。
フランク永井が舞台を降りて30年を超えた。現在働き盛りの年代の方がたですらフランク永井の活躍していた時代のことは目で見ていない。ファン層は高齢化していく。避けえない自然現象で、次つぎと代が変わり新しい文化が出てきて、覆っていく。
ファンとしては淋しさは禁じ得ないが、それでも今なお光を放っているその時代の多くの歌の力に注目したい。桑田佳祐のアルバムのことから始まり、まとまらないままだが、さまざまなことを思うめぐらしながらの年明けであった。
「桑田佳祐ザ・ルーツ」収録曲は下記のとおり。
01.東京の屋根の下/灰田勝彦
02.あゝ上野駅/井沢八郎
03.赤坂の夜は更けて/西田佐知子
04.有楽町で逢いましょう/フランク永井
05.ウナ・セラ・ディ東京/ザ・ピーナッツ
06.東京ドドンパ娘/渡辺マリ
07.車屋さん/美空ひばり
08.すみだ川/島倉千代子
09.たそがれの銀座/黒澤明とロス・プリモス
10.東京ナイト・クラブ(原由子と)/フランク永井/松尾和子
11.男はつらいよ/渥美清
12.新宿の女/藤圭子
13.新宿育ち( w/TIGER)/大木英夫/津山洋子
14.紅とんぼ/ちあきなおみ
15.北国の春/千昌夫
16神田川/かぐやひめ
17.東京砂漠/内山田洋とクール・ファイブ
18.唐獅子牡丹/高倉健
19.東京/桑田佳祐
20.悪戯されて/桑田佳祐(ボーナストラック)
写真左は、東京銀座マリオン前の「有楽町逢いましょう」碑。暮れからのライトアップで輝いているのを撮影してきた。
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