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2014年10月12日15:40

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「ふしぎな岬の物語」〜性善説と理想郷

吉永小百合主演、岬の果てのカフェの物語。もはやゆるぎのないスーパーナチュラルなサユリ印。今回演じた店主・悦子ってCMに登場する彼女のイメージにも近く、このカフェってひょっとしたら太陽光発電なのかな、などとも思ったり。成島出監督「ふしぎな岬の物語」、モントリオール世界映画祭審査員特別賞グランプリ受賞作品。

最初のうちは性善説を前面に押し出したような人間描写と、岬のカフェという世俗からかけ離れたユートピア的設定に、ちょっと鼻もちならない感じを抱いてしまう。はは〜ん、これは悦子の手のひらの上で泳がされる、カフェ常連たち個々の多様な人生を最後まで肯定的に描ききるのかな、そしてその淡々とした感触がモントリオールでは受け入れられたのかなと思ったりもする。

ところが最後にきてこの物語の主人公は悦子以外の誰でもないと思い知らされる。けっこうドラマティックな展開が待っていて、この役柄はやはり吉永小百合のものだなと確信する。そしてもうひとりの主人公というべき阿部寛はけっこう難しい役柄。最後までキャラがいまひとつ安定しなかったし、原作からこの作品にふれたひとには異論のあるキャスティングだったのでは。

村のフォークグループ“ブラザーズ5”とかで70年代のフォーク歌手が5名いっぺんに登場。スクリーンをパッと見した私はふたりしかわからなかった。ゆったりした全体のテンポやシンプルなカメラワークに古き良き日本映画の雰囲気があふれ、そして東映現代劇特有のややあか抜けない感じもそこかしこに顔を出す、まさにシニア・ターゲットの作品でした。




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